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2005年10月30日 (日)

shine your shoes for...

ここでは原則的にサッカーの話題以外のことを書こうと思っているんですが、先日発売された「フットボール・ヒーローズ」の73ページの4段目から74ページの2段目にかけての箇所を読んで、連想した一節があります。

俳優の心掛けるべきは、ただ一つ、ある完璧なものを--他人がそう見るのでなく、自分が完璧だと思うものを--狙うことなんだ。観客のことなんかについて考える権利はきみにはないんだよ、絶対に。とにかく本当の意味では、ないんだ。分るだろ、ぼくの言う意味。(「フラニーとゾーイ/J.D.サリンジャー」)

プロの俳優である兄ゾーイが、落ち込んでいる妹フラニー(女優を志す大学生)を元気付けようとしての言葉だけど、「俳優」を「選手」におきかえると同じことを言っているかなーなんて思ってしまった。
うっかり、さらっと読むと、一見傲慢な考えのようにも思いかねないけど、下線部の「権利」がポイント。

スポーツの場合は勝敗という結果がつきまとうし、映画や演劇にしても数の呪縛から完全に逃れることは難しいけれど、こと「プレイ」に携わる人は、最終的にこういう心境というか志でいてくれるといいと思う。動詞と名詞の違いはあっても。

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