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2005年11月27日 (日)

ブラザーズ・グリム

監督がテリー・ギリアムでコスチューム物でファンタジー、これは劇場のスクリーンで見なくては、ということで観てきました。
期待にたがわず面白かった。
ストーリーは、グリム童話でもなくグリム兄弟の伝記でもないけれど、随所にグリム童話の雰囲気はちりばめられている。
これを見てグリム童話がわかるというのではなく、グリム童話を読んだことのある大人が見てクスッと笑うという映画。ただし、かなりブラックユーモアの部分が多い。
特にギリアムファンでなくても楽しめると思うけれど、「バロン」とかモンテイ・パイソンを知っているとより楽しめるかな。
ギリアム作品ではないけれど、ティム・バートンの「スリーピー・ホロウ」を見ていると、もっと楽しいと思う。

森の魔女のモニカ・ベルッチがとても美しくて、テリー・ギリアムは、映像美とか人を食ったユーモアのセンスとか好きな点はいろいろあるけれど、「美人でなくてはいけない役」に美人をキャスティングするところも好き。
あと、「魔法の豆」が効いていた。
主役の2人は、現実的な兄ウィルのマット・デイモン、夢想家で伝説の蒐集をしている弟ジェイクのヒース・レジャーともに良かった。
特に、マット・デイモンにあんなにコスチュームプレイが似合うとは思いませんでした。

英語圏の映画だからしかたがないんだけれど、ウィルヘルムがウィル、ヤコブがジェイクというのは、ちょっと違和感があったな。

こまかいところについていうと、村の家並みの造形とか、死人の木とか、随所で「スリーピー・ホロウ」を彷彿とさせた。
事件が解決した後に、それまで薄暗かった風景が晴れ晴れとするところ、なども。
共通点を感じた理由としては、スリーピー・ホロウの伝説もグリム童話も、欧米の人の心象の原風景みたいなものだから、というのもあるかもしれないけど、なんだかテリー・ギリアムは、敢えて「スリーピー・ホロウ」と同じモチーフを使ったんじゃないか、と想像したりした。「オレなら、ここはこうするよー」と。
森の魔女の塔(ラプンツェルの塔?)が崩壊する場面は、風車小屋爆発の場面を思い出したし。
どちらにも拷問器具とか処刑器具が登場するのだけれど、「スリーピー・ホロウ」に出てきた「鉄の処女」のほうがリアルな怖さはあって、「ブラザーズ・グリム」に出てくるほうは、かなり笑える。でも、笑えるとはいえ、オリジナルの拷問を考案してみせる分、ギリアムのほうが人が悪いかなー、なんてことを思ったりもした。
で、私はどちらの映画も好きなので、共通点を見出すことでよりいっそう楽しめました。

ブラックな部分もあるけれど、見終わってからの後味は良かったです。

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