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2006年1月 4日 (水)

年末年始のドラマ

ところで年末年始のドラマについて(なんだかテレビの話題ばかりな気もしますが)。

年末に放送されたドラマでは、NHKの「名探偵 赤冨士鷹」が面白かったです。
アガサ・クリスティの原作を昭和初期の日本に翻案したものだけど、去年放送されたアニメよりも原作の持つ雰囲気は良く出ていたと思う。
「ゴルフ場殺人事件」を脚色した第二話の「愛しのサンドリヨン」は特に良かった。
原作はクリスティの小説の中では読み返す頻度が低い話なのだけど、ドラマは原作よりも良かったと思う。ドラマ映えしたっていうんだろうか。
主人公の赤冨士鷹役の伊東四郎も味があったけど、如月役(原作のヘイスティングス)の塚本高史と彼が恋する吹石一恵が初々しくて魅力的だった。
塚本高史は意外とアンティークな雰囲気にマッチしていたので見直してしまいました。
顔立ちはもともと端整なのだけど、「木更津キャッツアイ」のアニ、「Stand up!」の久米直也(マンホールから登場)のイメージが強かったので。

年が明けて、1月3日の夜は、NHK「新選組!!土方歳三最期の一日」、TBS「八犬伝」の後編、フジテレビ「古畑任三郎」が重なっため、見逃したくない土方歳三、古畑を録画、リアルタイムでは「八犬伝」を選択。(自分がこうだから、視聴率ってあんまり信用できないんだな)

で、「八犬伝」なのですが、録画してまで見ようとは思わなかったけど、だいたいのところは楽しめました。

大筋が原作に沿っていたし、八犬士はキャラが立っていて、悪役は豪華。
ワダエミの衣装は奇抜といえば奇抜だったけど見応えがあったし、伝奇小説だから型破りは大いに結構。
「SAYURI」ではなく「八犬伝」なら、思いっきりハリウッド風解釈で作っても文句は言わない。
が、最後の反戦メッセージはいただけなかった。あれは無粋というものでしょう。
それでなくても、最近は、大河ドラマなども「現代の視点」という名のもとに現代の思想を入れる傾向が強いけれど、「現代の切り口で歴史を描く」ことと、今とは価値観の異なる時代の登場人物に「現在の価値観」を語らせることは、まったく別。なにも「八犬伝」で反戦思想を押し出すことはない。
しかも、(殺戮の場面と平和な場面を対比させる等)映像で描くならともかく、長台詞なんて野暮もいいところ。
あれじゃ反戦と平和の安売りだし、一気にメッセージとドラマ、両方の質を下げてしまったのが惜しまれる。
勧善懲悪の痛快時代ファンタジー、これでいいじゃないですか。

前編の冒頭の30分を見逃したのだけど、犬の八房が出てこなかったと知って驚いた。
それじゃ八犬士にならないし、物語の前提が崩れてしまう。

メッセージもいいけれど、ドラマの作り手には「物語の世界」を尊重する気持ちをもっと大切にしてほしいと思う。

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