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2006年7月20日 (木)

パリの掟~ビストロ・カフェ編

旅行から帰って来たのとW杯開幕が同時だったので、しばらくは頭がW杯モードだったけど、あらためて旅行の思い出話などを書いてみます。

前にも書いたけど、パリを中心に電車で1時間半くらいのところまで足を伸ばしてきました。
シャルトルまで出かけた際に、やはり一度はベルバラの世界も見ておきたいとヴェルサイユで途中下車。
「ロココのおフランス」を見学する前に遅めの昼食をとろうとオープンカフェに入った。
旅行は食事も楽しみの一つで、たいていのものは好き嫌いなく食べられるのだけど、問題は量。
現地の人は「肉のグリルに大量のサラダ」なんていうのをお昼から食べているけど、同じ量を食べると夕食が入らなくなってしまう。で、ここではチーズのピザをオーダー。
出てきたピザはいまだかつて見たことがないくらいチーズが山盛りでした。
後日、日本に帰って来てから空港で買った山羊のチーズを焼いて食べたところ同じ味がしたので、ピザの一番上にのっていたチーズがクロタン・ドゥ・シャビニョールという山羊のチーズだったことが判明。
「あまりおフランスらしくない」と思ったチーズピザが実はとてもフランス・テイストな一品だったことを知りました。それとクロタン・ドゥ・シャビニョールは日本で買うとめちゃめちゃ高いことも。

料理の他にステラ・アルトワの510mlを1瓶注文したのだけど、ウェイターがとても不審そうな顔をしているので激しく不安になった。
「2人でチーズピザ一品だけって変なんだろうか。でもそんなにたくさんは食べられないし」とドキドキしていたら、運んできたビールを見て納得。
メニューに510mlと記載されていたから、てっきり瓶だと思って「グラスを2つ持ってきてくれるだろう」とオーダーしたのだけど、運ばれてきたのは巨大なグラス入りビールが1つ。
2人いるのに料理とビールが一つずつじゃ、そりゃ妙でしたね。
すぐにビールをもう一つ追加したら、ウェイターが「deux?」と確認してものすごく納得していたのがおかしかった。1人で何度も肯いていたし。

海外でビールを飲むと「ここのビールってこういう味なんだー」とお国柄による味の違いなどを意識しながら飲むことが多いのだけど、このステラ・アルトワは「普通にとても美味しいビール」でした。
日本でももっと入手しやすくなるといいな。

ヴェルサイユ宮殿は一見の価値はあると思うけど、二度は行かなくていいかなと思ったけれど、このカフェのためなら、もう一度ヴェルサイユに行ってもいいかもしれない。
それくらいに気に入りました。

旅行中、カフェに何軒か入ってみた感じでは、料理は2人で一品でも平気だけど「飲み物は絶対1人につき1つ」が暗黙の了解らしい。そのかわり頼むのはミネラルウォーターでもかまわない。
それとカフェでは飲み物のみでもいいけれど、サロン・ド・テでは飲み物と一緒にケーキも頼むこと。ケーキはマカロン一個でもよし、と。
旅慣れた人からしたら「なにを当たり前なことを」という感じなのかもしれないけど、初めてだとこういう些細なことで戸惑ってしまうのです。
電車や地下鉄の乗り方とか、レストランの注文のしかたなどはガイドブックやインターネットであらかじめ確認してあったから、それほど困ることはなかったのだけど、この手のことって意外と情報がなかったもので。

「パリのローカルルール」でもう1つ面白かったのはパリのChartierというレストランでのこと。

ここは銘柄ワインを注文するとワイングラスを持ってくるのだけど、テーブルワインを頼むとワイングラスはなしで、テーブルにセットしてある水用のグラスで飲む、というシステム。
(ワインの値段に応じて、っていうことなんでしょうか。)
テーブルクロスの代わりに紙が敷いてあって、オーダーしたものはギャルソンがその紙にメモしていく、というそれはそれは庶民的なお店。相席拒否するお客さんは断ってしまうというルールも徹底している。
でも、値段が安いわりに料理は美味しいし、店内の装飾は年代を感じさせるアンティークと、全体的にハナマル。
結局、三晩連続で通って、エスカルゴとタルタルステーキがたいへん美味だった。連れによるとラム肉のソテーの焼き加減も抜群だったそうです。

このChartierで、別のテーブルのアジア系の女の子たちがなにやらギャルソンに叱られていたのだけど、連れの観察によるとどうやら自分たちが食べきれない量をオーダーしようとしていたらしい。
で、思い出したのが、モントリオールのフレンチ・レストランに妹と入った時に、妹とギャルソンが注文をめぐって押し問答したこと。
妹が前菜とスープを両方注文しようとしたのに対して、ギャルソンが「あなたには食べきれませんよ」と反対したのだけれど(高級レストランなので、さすがに叱りはしなかった)、両者譲らず。最終的に「シェフにスープと前菜の両方を少なめにしてもらう」ということで決着。
どちらのケースも、日本だったら「食べ残したって客の勝手だし、儲かるんだからいいでしょ」ということになるし、中国だったらむしろたくさん注文して食べ残すことを歓迎されるけれど、フランス系のレストランは出した料理を客に残されるのがとにかくものすごーーーくイヤなんだとしみじみ思った。
そういえば、タルタルステーキを注文した時にも「タルタルは食べられるのか?」とわざわざ聞かれたし。
フランス(もしくはフランス系)のこういう合理性って、私はわりと好きです。

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