アキハバラ@DEEP(映画)
ここ2年くらい秋葉原で下車していなかったので、映画の冒頭で街の変貌ぶりには驚きました。
ラジオデパートがすっかりカラフルになっているよ、と。
原作は未読。
Aボーイ云々というのではなく、能力は高いけどハンデを抱えた若者たちが力を合わせる話、として見ました。
予想していたよりもずっと面白かった。
劇場で見るとなるとハードルが高いかもしれないけれど、DVDならわりと強気で勧めるかな。
成宮君目当てだったわけだけど、観にいく目的が出演俳優目当てであっても、映画としての出来がよくないと結構凹むもの。
舞台が秋葉原、オタクの子たちが主人公ということで、虚と実の混ぜ具合、兼ね合いが少し心配だったけれど、「オタク」を強調しすぎなかったところは良かったし、ストーリー展開に必要な要素の描き方、状況説明、伏線の張り方など不足がなかった。
特にCROOKが盗まれるところは、IT業界の人曰く、ここの描写如何では物語の核の部分のリアリティが違ってくる、ということだけど、念入りに描写されていた。
廃屋(?)を掃除して事務所を整える場面、ボックスがアキラとトレーニングする場面、などはかなり好き。
「ニキータ」、「グラン・ブルー」でヒロインが汚い部屋を改装してどんどんきれいにしていく場面とか好きなんですよね。
「SOMY」、「GELL」、「FUJITYU」等もちょっとツボ、でした。
山田優のコスプレとファイターぶりは、メディアでも取り上げられていたし、この映画を観る目的の一つだったけど、期待通りで満足です。
以前はハングリーな感じが鼻について、実はあまり好きではなかったけど、お正月の「里見八犬伝」の立ち回りを見て以来見直してしまった。
"女子プロレス界一の男前"神取忍、寺島しのぶとの格闘シーンがカッコ良かったのはもちろんのこと、メイドのツツツーとした動きも「らし」かった。本物は知らないけど。
普段着のタンクトップと迷彩パンツの衣装が決まっていた。
成宮君は、いつもながら「ほんとにこういう人なんじゃないか」と思ってしまいそう。
パタパタとした走り方がページのキャラクターをよく表していて、相変わらず丁寧な役作り。遠くからでも「あれがページだ」とわかる。
吃音の演技もリアリティがあって上手かった。が、ただしデジ・キャピの立食パーティの場面はやりすぎだけど。(極限までリアリティを追求すると「八代将軍・吉宗」の中村梅雀になるけど、話の展開上あそこまでは必要ないと思うので。)
ボックス役の忍成修吾とイズム役の三浦春馬も、テレビドラマで見たときとは全然違う雰囲気で好感度アップ。
荒川良々はいつもながら良い味だしていた。
佐々木蔵之介、萩原聖人はのびのびと怪演、寺島しのぶ、かまきり将軍今井朋彦etc.脇の人たちも個性的。さりげなく出ている森本レオは声を出さずに顔だけで爆笑した。
アキラとページが観にいった映画が「緋牡丹博徒」なのもツボの一つ。
テーマが一貫していて、@DEEPの面子には美男美女がそろっている(個性派一名を除く)にもかかわらず、友情を描くことに徹したのも良かったと思う。
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(追記)
この映画の暴力描写に対して拒否反応を起こしている人もいるようで、みんな意外とナイーブなのねとちょっと驚いた。
私自身エロ・グロ・暴力への耐性は高くない・・・というか、はっきり言ってかなり「弱い」ほうだけど、この映画の描写がダメだと外国映画なんか軒並み見られなくなってしまう。
「レオン」、「アンタッチャブル」、「エリザベス」、「トロイ」etc.、別にバイオレンス映画ではなくても「痛い」場面が出てくる映画はけっこう思いつくけれど。
※ずっと忍成修吾さんを間違って忍足と表記してました。すみません。
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