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2007年1月 8日 (月)

悪魔が来りて笛を吹く

放送から一日遅れで録画を見ました。

横溝正史は「犬神家の一族」と「本陣殺人事件」を読んだくらい、ドラマや映画の金田一耕助モノは放送しているとなんとなく見ていて、ものすごく好きというわけではないけれど、それなりには興味があるという感じ。
そういうなかで、市川崑版は結構好きで、去年の11月にスカパーで放送した時は、なんだかんだと見ていたのだけど、不満だったのが二枚目系(っていうのだろうか)のキャストのいくつか。
「犬神家の一族」のあおい輝彦、「女王蜂」の中井貴恵は思いっきり微妙。
このテレビシリーズは稲垣吾郎の金田一耕助は、飄々として浮世離れしたところが好きだし、「八つ墓村」の藤原竜也、「女王蜂」の栗山千明と主要キャストが納得のいく人選なのが好ましい。
(ただ、「女王蜂」の栗山千明はひどい肌荒れだったのが残念だったけど。)

前置きが長くなりましたが・・・。
今回は三島東太郎役で成宮寛貴が出るというので、今までになく期待を持ってみたのですが、期待以上に良かった。
三島東太郎という人物の悲劇性と復讐を決意してからの悪魔的な魅力は成宮君にはハマリ役。こういう業を背負った役が本当に似合うし、表現も素晴らしい。
国仲涼子、榎木孝明、高橋真唯も良かった。
小夜子が可憐な美少女じゃないと、彼女を失った治雄の悲嘆や絶望に感情移入できないし、治雄に魅力がないと小夜子の絶望が説得力を持たないと思うので、この2人が美男美女であることは観る側が説得力を感じるうえで、かなり重要だと思うのです。
榎木孝明は、華はあるけど大味な演技をする人、というのがこれまでの印象だったので(私にとって元祖フォーティンブラス役者)、椿子爵と飯尾を演じ分けていたのを見て、すっかり見直しました。

キャストで唯一不満だったのは玉虫利彦。もっと「落魄した元二枚目」という雰囲気の人であってほしかった。
なんといっても美形の治雄・小夜子の父で、秋子夫人の実兄なわけだから、ただ悪いヤツなだけでなく、頽廃的な美みたいなものが欲しかったな、と。

明石の植木職人の家のあたりの町並み、闇市、椿子爵邸のセット等、ビジュアル的にも凝っていたし、旧岩崎邸が出てきたのも◎でした。
子爵の書斎のステンドグラスのデザインはかなり好み。
冒頭の天銀堂事件のモンタージュ写真の変遷が、実は東太郎の復讐の経過とシンクロしていて、最後の独白の伏線になっていたのも面白かった。
このあたりは映像ならではだと思う。

なお、個人的に一番ツボだったのは、利彦殺害の場面の後の、東太郎(治雄)の万感のこもった表情でした。

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