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2007年2月 5日 (月)

ドラマ「雲霧仁左衛門」

CSで放送されている「雲霧仁左衛門」がおもしろい。
最初、面白いけど録画するほどではないかなと思っていたのだけど、第8話「まわしもの」で裏切り者を斬る雲霧のカッコよさに心をわし掴みにされ、今は初回から録画しなかったことを心から後悔しています。
キャストはみな良いけど、山崎努の雲霧仁左衛門、石橋蓮司の木鼠の吉五郎が特に好き。
山崎努はすべての挙措動作がかっこよく、黙って舟に揺られているだけでも絵になる。
石橋蓮司も、身のこなしが着物の裾さばきにいたるまで軽やかで美しく、見惚れてしまうほど。

雲霧一味と盗賊改め方の息詰まる攻防戦の描き方が緻密で、単純な善と悪の対立ではないところがまた良いです。
雲霧一味は「殺さず、犯さず、貧乏人からは奪わず」が掟、敵である盗賊改め方の安倍式部も、部下や密偵たちを大切にする人物で、雲霧とは好敵手同士。
雲霧たちが手ごわい相手に紙一重の差で勝つところが爽快。

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2ヵ月くらい前のこと、週刊文春をパラパラと見ていたら、「私の読書日記」という5人交替の連載ページで、とても簡潔でリズミカルな文章が目に入ってきた。
誰が書いているんだ?と思ったら、これが山崎努。
伊丹十三を彷彿とさせる、知性とリズムの感じられる文章に興味を持って、山崎努の著書「俳優のノート」を読んでみた。
「リア王」の解説書として読んでも面白いし、「言葉」へのこだわり、掘り下げ方がすごい。
「俳優のノート」を読むと、山崎努はエキセントリックな役柄とは裏腹に、常に自分を制御しようとする人で、どちらかというと古風な常識人なんだなと思う。
憑依型天才や破天荒なタイプもキライではないけれど、こういう、最善最良のものを出すべく自分を律するタイプ、手綱を放さない人のほうがより好きです。

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