« ドラマ「雲霧仁左衛門」 | トップページ | 風よ雲 »

2007年2月 6日 (火)

風林火山と華麗なる一族

「風林火山」は以前のエントリにも書いたとおり、久しぶりの大河ドラマらしい大河ドラマ。
始まる前は、勘助のほとんど晩年しか出てこない原作をどう脚色するんだろう?と思っていたけれど、勘助の前半生も面白いし、今川・北条・武田の歴史が動き出してからの描き方もイイ!
それぞれ一筋縄ではいかない人たちの思惑が絡み合って状況が変化していくところなんか、いかにも歴史の面白さを知っている人が作っているドラマという感じがする。
第五話の花倉の乱のあたりは、永井路子の「姫の戦国」で読んだのだけど、谷原章介演じる今川義元が「姫の戦国」の義元像に近くて好き。才気があって自信家で。
司馬遼太郎「箱根の坂」、永井路子「姫の戦国」から「風林火山」につながる、なんてことを考えながら見ると楽しい。

第四話と第五話で印象的だったのが、同日に亡くなった今川氏輝と彦五郎の遺体の傍らで、寿桂尼が「おのれ福島」とつぶやく場面。
オーソドックスな手法ではあるんだけど、この場面を挿入することで寿桂尼の無念が伝わってくるし、余計な説明をしないのもいい。
去年の「功名が辻」がつまらなかった理由の一つが「不自然な会話」と「説明過多」でした。
去年は、登場人物のそばになぜか一豊か千代がいて、彼らに向かって胸のうちを語る。説明する。
腹蔵なく打ち明けるべき間柄ではないのに手の内を見せまくる。
だから、秀吉などは「腹芸のできないおしゃべりな人間」になってしまっていた。
でも、今年の大河ドラマは、誰も不用意に胸の奥を明かしたりしないから、人物造形に奥行きと重みが感じられます。


それからTBSの「華麗なる一族」は、ものすごく面白いという感じではないけれど、なんだかんだと視聴継続中。
キャストに関しては同じ山崎豊子原作のドラマでも、唐沢版「白い巨塔」よりもこちらのほうが違和感が少なかったりします。
「華麗なる一族」も旧作と引き比べたりすれば「万俵大介はやっぱり佐分利信が山村聰だよね」と思うけど、「白い巨塔」ほどの強い違和感はない。
高須相子役は、京マチ子と小川真由美が強烈だったのでどうかなと思ったけど、鈴木京香はハマっていると思う。
美馬役の仲村トオルも良い感じだし、原田美枝子、山本耕史は旧作のキャストよりも好き。

主人公・鉄平役の木村拓哉が、適役かどうかといえば、他にもっと合う俳優はいると思います。個人的には上川隆也とか堤真一がイメージ。唐沢寿明も悪くないけど、どちらかというと20年後の万俵大介役の候補かも。
でも、キムタクも、「自分は与り知らぬ理由から父に疎まれる悲劇の息子」という雰囲気は出ているし、感情表現等は繊細に演じていると思う。
先日の西田敏行演じる義父とのシーンも良かったし。
台詞については、昭和30~40年代らしさを出すのなら、もう少し抑揚をおさえ気味にしたほうが雰囲気が出ると思う。
ただし、昔の演技をしてしまうと、今の若い人には「棒読み」と思われてしまうおそれがなきにしもあらず、ですが。

ストーリーとは関係ないけど楽しみなのが、二子と早苗のファッション。
長谷川京子は、あの独特の台詞回しが他のドラマだと鼻につくけど、このドラマでは時代に合っているし、昔の髪型と服が似合っていて、昭和の雰囲気を出すのに一役買っていると思う。
相武紗季は容姿と雰囲気が現代的なのが、逆に可愛らしくオシャレに見える。

電車の中吊りで見かける女性ファッション誌の、妙にけばけばしいお嬢さま特集よりも、こちらのほうがずっと清楚で可愛いと思う。

|

« ドラマ「雲霧仁左衛門」 | トップページ | 風よ雲 »

大河ドラマ・歴史ドラマ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 風林火山と華麗なる一族:

« ドラマ「雲霧仁左衛門」 | トップページ | 風よ雲 »