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2007年3月15日 (木)

さくらん

映画「さくらん」を観てきました。
目的は成宮寛貴、石橋蓮司の楼主、市川左團次と出演者を見ることだったけど、映画としても思ったより楽しめた。

襖や障子の色使い、花の活け方、ヒロインきよ葉の衣装が徹底して人工的なところが面白かった。
美しいかといわれると、あまり好みではないので首をかしげてしまうけれど、とにかくポップ。
花魁道中の衣装や花の活け方、襖のデザインなど思いきり遊びながら、一方で和の基本を守るべきは守っていて、そこは好感が持てました。
禿が着ている着物、若衆の浴衣の柄、壁の紅殻の色は伝統的なものだったし、芸者の唄と踊りはホンモノ。
花魁の衣装も色柄は斬新でも襟の抜き方、合せ方等、着付けはちゃんとしていた。

外国人がニッポンを勘違いをするなら、「SAYURI」よりはこっちのほうがいい。

芸者の着物の着こなしが胸元あけすぎて極妻に見えたり、「ゲイシャ・ショー」になっているのは許せないけど、花魁の衣装がゼブラ柄なのは許容範囲。
デフォルメされたものを許容したり楽しめるかどうかって、目立たない部分がなじむかどうかにかかっていて、「さくらん」はそのあたりを意外としっかり押さえた映画でした。

とはいえ、花魁が芸事や教養を身につけていく過程が描かれなかったり、「てめえの人生てめえで咲かす」という派手なキャッチのわりにこのオチはどうなのよとか、ラストの「あはは、うふふ」とか、不満はいろいろあるのですが。

俳優陣は、石橋蓮司の楼主、市川左團次の通人のご隠居、夏木マリのやり手ばばあ、菅野美穂の粧ひは一見の価値あり。
安藤政信の清次はイナセでカッコよかったし、成宮君の何を考えているのかわからない惣次郎もなかなか。
ただし、ヒロインのきよ葉は「遊女の格好をした土屋アンナが素のままで喋ったり動いたりしている」という感じで、間違いなくハマリ役だし、絵としては決まっているのだけれど、それ以上でもそれ以下でもなかった。
「下妻物語」は深田恭子と中島監督の力が大きかった。

音楽は、映画とはミスマッチだけどそこが面白いというか、「椎名林檎の歌」として気に入った。

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コメント

初めまして。隆行サイトからきましたw。
「さくらん」私も見ました。ナリも大好きなので。
二人とも、少しだけ似てるそうで、(他のマリサポブログを読んだら)、どこが似てると思いますか?私には解りません(^^;)。あと原作のきよ葉と土屋アンナは私的にはイメージと違うと、思いました。
一部の本しか読んでないですが、惣次郎役のナリはカッコイイけど、原作より、うぶな感じがしました。
「お気に召すまま」みたいですね。

投稿: 凪★ | 2007年3月29日 (木) 21時53分

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