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2008年3月21日 (金)

世の中にたえて桜のなかりせば

・・・春の心はのどけからまし
フィギュアスケートの世界選手権女子シングルフリーを終えての心境です。
CSでの生放送が真夜中だったため予約録画して、朝一番に結果を確認しました。

強行出場しながらも途中棄権した安藤美姫は残念でした。
「最初から棄権すべきだった」といった批判もあるようだけど、こういうことって後からならいくらでも言えるんですよね。
彼女なりに意地もあったのだろうし、その選択が間違っていたとしても、20歳の若さで常に正しい判断をくだせる人なんてそうはいないだろうに。
そりゃ結果的には無理をしないほうがよかったと思うけど、一昨年の全日本選手権で、肩を脱臼しながらコーチの声に励まされて演技を続行したことが世界選手権の出場権と、さらには金メダルにつながったことを思えば、出場を強行したことを責める気にはなれない。
それと、これも所詮は後付けの理由ではあるけれど、コーチに言われるまま、彼女自身が納得していない状況での棄権よりも、滑ってみて自分で限界を判断したうえでの棄権のほうが、後々のためには良かったんじゃないかと思う。
少なくともコーチとの齟齬は生じないだろうし。
とにかく安藤美姫はまだ20歳。
焦らずに怪我を治してほしい。

優勝した浅田真央は、あんなに大きく転倒するのをはじめてみたけれど、よく持ち直したと思う。
その精神力には敬意を表します。
ただ、勝因に芸術性をあげている新聞があるけど、それはどうなの?と思う。
褒めるのはいいけど褒めるべきポイントが違うとなんだかおさまりが悪いし、無理矢理に芸術性を持ち出さずとも「精神的な強さで手堅くまとめて粘り勝ち」でもいいじゃないですか。それだって価値があることなのだから。
伝え聞く「ジャンプを失敗すると叱られる」というエピソードといい、今回見せた根性といい、浅田真央のイメージは少年スポ根漫画のヒーローに近いと思う。
「真央ちゃん」的イメージや芸術性で語るよりも、根性とかオトコマエさを前面に押し出してストーリー展開するほうがしっくりくるような気がする。

フリー1位で総合3位まで追い上げたキム・ヨナの演技はとても美しかった。
(スッピンの顔が鹿島の本山に似ていると思うのは私だけだろうか。)

そしてメダルには届かなかったけれど、中野友加里も素晴らしかった。
演技終了前から笑顔だったコーチもさぞや満足したことだろうし、観客のスタンディングオベイションにも頷ける出来。
得点が出るのを待っている時も、自分のイメージする演技ができた人ならではの達成感がその表情から感じられた。

キム・ヨナと中野に共通しているのが、上半身の動き、手の動きが流れの中で一つ一つきれいに決まっていること。
見ていて小気味がいいし、きれいです。

それにしても、JSportsの落ち着いた実況には癒される。
村主千香の解説も、観察が鋭くてかつ選手への思いやりがあって心地よいです。

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コメント

日本女子3人とも根性があって素敵。キム・ヨナのコーチがブライアン・オーサーでびっくり。ボイタノよりオーサーの方が断然好みでした。

投稿: たぬき | 2008年3月22日 (土) 22時37分

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