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2008年3月16日 (日)

この鐘を鳴らすのはあなた、じゃない

「和田アキ子が○○を批判」という見出しをみるたびに、「あんたが言うな」と思いつつ、コメントするのも「お仕事」なんだろうし、どちらかといえばいちいち取り上げるほうが悪い、という認識でいた。
でも、この高橋尚子に対する批判は内容も最低。
批判というよりは誹謗中傷だし、道義的には沢尻エリカの「別に」、倖田來未の羊水発言よりもずっと問題だと思う。

アッコ、Qちゃんの敗戦言い訳「よくないよ!」と批判

 タレントで歌手の和田アキ子が1日(土)、ニッポン放送『アッコのいいかげんに1000回』で先日行われた『名古屋国際女子マラソン』に出場した高橋尚子選手の「調整不足でした」というレース後の記者会見について、「自分が一番分かっていたはずでしょ?」と不満を語った。


 和田は、岐阜出身の高橋が引退と北京五輪への最後のキップを懸けて地元で開催されたレースに出場したことにふれ、「主催者も強豪選手を呼ばなかった。(高橋を)勝たそうとしていた」と公平なレース展開がそもそもなかった可能性が高いことを指摘。さらに「手術してたって終わってから言うのはよくないよ。あの状況でレースでるなんて、よっぽど大金を貰ってたのかね」と会見で敗戦の“言い訳”ともとれる発言が次々と飛び出したことにご立腹の様子だった。

(個人的には反対だけど)高橋尚子のレース後の会見を言い訳と感じる人がいて、それを個人のブログや掲示板に書くのはまあいいと思う。「個人の自由」ってやつです。
でも、それを公共の電波でしゃべるとなると話は別。
しかも根拠もなくレースの公平性を疑ったり、「大金を貰ったのか」って、あまりにも品性下劣で、個人のブログでも書かないことですよ。

和田アキ子は言いたい放題しているようにみえて、実のところ日和見発言しかしない。
なので、今回も自分の意見が多数派であると見込んだうえでしゃべったのだと思うけど、大衆感情を馬鹿にしすぎ。
自身に見識がないためか、このところピントが大きくズレていると思う。
先にも書いたように、普通は個人のブログと公共の電波は区別して考えているし、そこでの発言の受け取り方も違う。
そして、一般大衆の多くには「惻隠の情」ってものもあるし、直接の「お友達」以外にも共感や同情の感情を持つんですよ。和田アキ子と違って。

先週もテレビ番組で冤罪が晴れた女性タレントをバッシングしたのを見たけれど、くだんのタレントに対しては濡れ衣をきせられたことへの同情心のほうが多いはず。
先々、マスメディアへの露出が増えたりしたら大衆感情が豹変する可能性はあるけれど、あくまでも今の時点では冤罪のニュースだから。
でも、番組内の和田アキ子は、冤罪の深刻さを認識している様子が皆無だった。

で、和田アキ子本人の常識や知性に問題ありなのは言うまでもないけれど、この発言を放送してしまったニッポン放送のスタッフ、大丈夫ですか?
倖田來未の件から、まだ日も浅いのに、なんか変ですよ。

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