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2008年4月

2008年4月30日 (水)

ナサニエル・パーカー

なんとなくチャンネルをあわせて見始めた「リンリー警部 捜査ファイル」がけっこう面白い。
原作者はアメリカ人とのことだけど、舞台は英国。
「英国ミステリー」らしい雰囲気が出ていて、主役の警部がまたカッコよくて見るからに育ちが良さそう。
番組ガイドを見たら、「伯爵の位を持つエリートで、わけあって警察に入った」という設定でした。
なるほど。
この警部の顔に見覚えがあるなーと思ったら、ゼッフィレリ版「ハムレット」でレアティーズを演じていたナサニエル・パーカーじゃありませんか。

ショートカットで青い瞳が際立つメル・ギブソンのハムレットも良かったけれど、ナサニエル・パーカーのレアティーズは、ふわふわマッシュルームカットの紅顔の美青年?で、「ハムレットよりも美形だわ」と強く印象に残っていたんである。
映画序盤のオフィーリアを気遣う優しいお兄さんらしさ、正気を失ったオフィーリアを見た時の驚愕の表情など演技力も確かだったし。
オフィーリア埋葬の場面は、乱入して「四万人の兄よりも愛していた」と暴言を吐くハムレットよりも、「五月の薔薇、優しい妹」とオフィーリアを悼むレアティーズのほうに心打たれたものである。
美青年ほど往々にして年をとると悲惨なことになるケースも多い(「ゴッドファーザーPartt3」でヘルムート・バーガーを見た時のショックといったら・・・)けど、ナサニエル・パーカーは素敵な年のとり方をしているようで。
私にとってはジェレミー・ブレット、ジェレミー・アイアンズ、コリン・ファースの系譜です。
ハンサムで長身で、立っているだけで「この人は名門の出」とわからせてしまう俳優というのは、なかなかに貴重な存在なのではないかと思う。
特に、英国のドラマや映画では。

※まあ、貴族的な役に限らず「立っているだけ」で表現できる俳優は貴重。

実は、「ホーンテッド・マンション」でもナサニエル・パーカーを観ているのだけど、映画がいまいちだったために、映画の記憶とともに失念していました。
ちなみに、「ホーンテッド・マンション」のナサニエル・パーカーの役どころは、古い大きなお屋敷の主人。
テレンス・スタンプ演じる執事とともに、「英国の幽霊屋敷」的な雰囲気を見事に醸しだしてはいたものの、何故だか映画の舞台はアメリカで、そこに迷い込むのがエディ・マーフィ一家だったために、どこの話やらわからないことになっていたのでした。
一応、「南北戦争前に立てられた屋敷」という設定だったらしいけど。

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2008年4月21日 (月)

篤姫~またしても物語の綻び

薩摩編から江戸編に入った「篤姫」だけど、話の運びに綻びがひどくなってきて、ザッピングの頻度が増しています。
「あの」家定と篤姫がどう心を通わせるか、というのはこの物語の肝の一つだと思うのだけど、原作では父と兄が病弱だっために篤姫は虚弱な男性に対して自然と思いやりを持つようになったと理由付けされていて、これは説明としてはかなり納得のいくものだと思う。
でも、ドラマの中で、篤姫が実家にいる時点の忠剛は強健にも見えないけど病弱というほどではなかったし、肝腎の篤姫が出歩いてばかりいて「病弱な父を気遣う」という柄に見えない。
そういう場面もなかったし。
しかも、島津本家の養女になってからも堪え性がなくて不平不満たらたら。
家定は家定で病弱というよりはぶっ飛んだ人物だし(これはこれで好きだけど)、我慢のきかないお転婆姫とあの家定の関係にどう整合をつけるつもりなのか。
「功名が辻」の時にも散々ぼやいたことだけど、原作はいろいろな資料をもとに模索して説を作り上げているのだから、それを中途半端に変えてしまうと話がおかしくなる。
すべて原作どおりにとは言わないまでも、物語の核の部分は原作を踏襲して脚本化しないと。

視聴率は良いらしいけど、たとえ人気があっても、このご都合主義なストーリーと自省のない篤姫像をテレビの電波を使って広めることに何か益することがあるんだろうかと思う。
ある程度知識を持っている人は違和感を感じるし、知識のない「歴史に興味のない視聴者」にわざわざこんな篤姫を見せなくてもよさそうなもの。
これも「功名が辻」の時に思ったことと重なるけれど、「篤姫」の脚本家は原作を面白いと思ってないんじゃなかろうか。
そういう人に歴史ドラマの脚本を書かせないでほしい。

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007カジノ・ロワイヤル

WOWOWで放送していた「007カジノ・ロワイヤル」を見ました。
「ライラの冒険」のダニエル・クレイグとエヴァ・グリーンが出ているし、ちょっと見てみようかな程度の気持ちで気軽に見始めたのだけど、予想外に面白かったし映画としての完成度も高いと思う。
おしゃれだし、小道具が大掛かりすぎないところもいい。
これ、007シリーズとしては「ロシアより愛をこめて」以来の傑作じゃなかろうか。
ピアース・ブロスナンのスマートでユーモアのセンスのあるボンドは好きだったし、ほとんどの007シリーズは肩のこらない娯楽大作としては楽しめるけれど、荒唐無稽になりすぎた作品もまた多かったりする。
その中で、「ロシアより愛をこめて」は洗練された大人の映画で、ジェームズ・ボンド役としてのショーン・コネリーの名声も、この名作があったがゆえだと思うのです。
で、この「007カジノ・ロワイヤル」は、洗練度においてそれに匹敵すると思う。
エヴァ・グリーン演じるヴェスパーもエレガントだし。

ダニエル・クレイグが「エリザベス」に出演していたということで、「何の役だろう?」と思ったらジョン・バラードの役。
この時は、俳優の名前は覚えなかったものの、バラードの登場シーンは印象的だったんですよね。
これで「ジョン・バラード=エリザベス一世を暗殺しようとした男」というデータが記憶にすりこまれたし、宮殿の中を足音とともに歩いてきて、エリザベスとニアミスするあたりは相当怖い。

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