モノンクル~伊丹十三
日本映画専門チャンネルで「13の顔を持つ男 -伊丹十三の軌跡-」を見た。
伊丹十三が多才な人だということは知っているつもりだったけど、思っていたよりも遥かに多才で、
かつ、一つ一つを極めた人だったことを知る。
子ども時代に描いた絵を見て、その類稀な観察眼と表現力には感じ入った。
そして、今のテレビのドキュメンタリーの手法は伊丹十三に負う部分も多かったのですね。
伊丹十三は、エッセイスト、俳優の順にその存在を認識して、「パスタをアルデンテで茹でる」ということを著書で知った、ということは以前にも書いたことがあるけれど、私にとっては「物知りで、わけ知りでハイカラな親戚のおじさん」のような存在だった。
もちろん精神的に、ってことですが。
子どもには、こういう「おじさん」的存在が必要なんじゃないか、と思ったりする。
たとえば「あ・うん」の父の旧友門倉とか、「更級日記」の主人公に「まめまめしきものはまさかりなん」といって「源氏物語」を贈るおばさんのような、生活に彩を添えてくれる人が。
| 固定リンク
「映画(邦画)」カテゴリの記事
- ゆきてかへらぬ(2025.04.20)
- 鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー(2022.06.05)
- シン・ウルトラマン(2022.06.05)
- ドライブ・マイ・カー、米アカデミー賞ノミネート(2022.02.12)
- 劇場版・昨日なに食べた(2021.11.13)
「ライ麦畑でつぶやいて」カテゴリの記事
- 「愛のムチ」とは、殴る側だけが使う言葉である(2022.02.19)
- 弱者と強者(2018.05.05)
- 戻ってくるために離れることが必要(2018.04.01)
- 気持ちと言葉と家族(2010.12.12)
- やっぱり急がばまわれ(2009.10.26)
「伊丹十三」カテゴリの記事
- モノンクル~伊丹十三(2008.06.01)
- 伊丹十三の大野修理(2006.05.10)
- 功名が辻と国盗り物語(2005.12.21)
コメント