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2008年8月10日 (日)

北京五輪の開会式

これまでオリンピックの開会式なんてまともに見たことがなかったのだけど、総合演出チャン・イーモウ(張芸謀)ということで、いつになく熱心に見始める。
太鼓の場面で「おっ」と思って、録画スイッチもON。

北京オリンピックそのものを考えると、複雑な背景があったりキナ臭さも漂っていて、手放しで賞賛ということにはならないし、チャン・イーモウ監督自身、過去は平穏ではなかった。
でも、それはそれとして、この開会式は「純粋にショーとして」素晴らしかった。
皮肉っぽくまとめてしまえば「お家芸のワイヤーアクションと人海戦術を駆使したマスゲーム」ということになるのだけど、演出のアイデア・セットのデザイン・演じる人たちのパフォーマンスがどれをとっても「ここまで出来るのか」という、他の追随を許さないクォリティの高さ。
思いっきり壮大で、粋を凝らした舞台を観た気分。
妥協することなく自分のイメージの実現に努めたチャン・イーモウには心からの賞賛をおくります。
そして彼に全権をまかせて、おそらく費用に糸目をつけなかったことに関しては、中国という国はすごいと思う。

ショーを見ながら「これって張騫?、あ、鄭和か」なんて中国の歴史に思いを馳せるのも楽しくて、
ショーの終盤に民族衣装を着た子どもたちが出てきたけれど、これもコスチューム好きにはうれしい演出。
上海博物館に行った時に興味を惹かれたのが少数民族の衣装の数々だったなー、なんてことを思い出した。


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北京五輪に関連して、フジテレビの「サキヨミ」で北京近郊の直訴村をとりあげていたけど、ここでもチャン・イーモウの映画「秋菊の物語」を連想してしまった。
現実は映画よりもずっと悲惨で厳しいのだろうけれど。

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