夢伝説は突然に
少し前までキリン氷結のCMでスターダストレビューの「夢伝説」が流れていて、懐かしさとうれしさを感じる反面、なんで新録音を流すかな、と思う。
ウイスキーのCMの「木蘭の涙」もそうだけどオリジナルのほうが良いのに。
世の中には「なにがなんでもオリジナルが一番」という人もいるけど、私は別にそういうわけではなく、むしろカバーアルバムにはつい手が出てしまうほう。
(セルフカバーも含めて)カバーのほうが好きなことだって多い。
でも、スタレビの昔の曲の場合、新規のリスナーの耳を留めさせるためならオリジナルのパワフルな歌声のほうが印象に残ると思うし、既知の人たちにノスタルジーを感じさせることを狙っての起用なら、なおのことオリジナルを流したほうが効果的だと思う。
「夢伝説」の新録音版は「とおいー」を「とお・いー」という感じに、妙にタメて唄っているのが気になってしまう。
これに限らず年をとるとタメて唄う人が多いけど、残念なことです。
年齢による声量の衰えが如実に出るのはバラードだけど、実のところバラードは多少声量が落ちてもさほどは気にならない。
それよりも、声量が落ちてくると何故だかアップテンポの曲の唄い方が歯切れが悪くなる傾向があって、そのほうが気になるし、がっかりする。
去年CSで見たスタレビライブに小田和正がゲスト出演していて、オフコース及び小田和正のファンであったことは一度もなく、「好きな曲が数曲ある」という程度なのだけど、還暦過ぎてあの声の伸びやかさは素直にすごいと思う。
根本要のボーカルも同世代や下の世代と比較すれば上手いし声も出ているほうなのだけど、還暦のおじさんのすごさと比較すると「もっとできるはず」と歯がゆくなってしまうのです。
ことポップミュージックの分野に関しては、世代が下になるにつれ技術が落ちているような気がする。
実力派といわれている人でもブレスの音が入ったり、ハモる時に音程の微調整ができなかったりするし。
ブレスなんて自分で聴いて気にならないかな。
-*-*-
スタレビはライブに定評のあるバンドで、「ステージと観客の一体感」を楽しみに行く人も多く、私自身、一体感を楽しみにライブに足を運んだ時期がありました。
でも今は、観客はあくまでも「観る客」でいいなと思う。
ステージの演奏には一体感は不可欠だけど、ステージと客席の一体感は特になくてもいい。
あってもいいけど必要不可欠だとは思わない。
それよりは質の高いパフォーマンスを望みます。
で、これはコンサートだけでなくサッカーの試合にも同じことを思っていたりする。
所詮は観客で、でも、されど観客、でありたい。
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