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2009年1月16日 (金)

白夜行

TBSチャンネルで一挙放送していた「白夜行」を視聴。
本放送時に初回のみを見たものの、なんだかんだとその後は見ていなかった。
でも、TBSチャンネルで一挙放送された時に見た「世界の中心で愛をさけぶ」の綾瀬はるかと山田孝之のコンビが非常に良かったので、見てみようかなーと。
セカチューも、いわゆる死病モノには一切興味がないのだけれど、とにかく主演二人がとても良かった。

前置きが長くなったけど、一気に見た「白夜行」は面白かったです。
とはいえ、これを毎週見るのはやはりきついと思うし、その時の気分によっては見ていられないような悲惨な話なんだけど。

主人公・桐原亮司役の山田孝之の演技は名演の域の素晴らしさ。
もともと、この世代の俳優の中では演技が上手いほうだとは認識していたけど、もしかすると一番上手いかもしれないと思った。
知的犯罪を犯す頭脳・暴力的な犯罪を厭わない冷酷さと献身って、結びつきにくい要素だけど、それがちゃんと自然に見える。
雪穂役の綾瀬はるかもコメディで見せるほんわかした顔とは別の顔。
好きなのは天然キャラの綾瀬はるかだけど、ダークな役もはまっている。
罪を重ねていく役なのに、いかにも悪そうには演じていなくて、でも暗さや冷たさが仄見えるところがいい。
賢い役もこなせる天然キャラとしては、篠原涼子以来の逸材だと思う。
(篠原涼子が深夜番組で町田康に向かって放った一言「紙で賞をおとりになったそうですね」は忘れがたい)
山田・綾瀬コンビは切なさと叙情性があって、「泥に浮かぶ白い花」のイメージにぴったり。
「世界の中心で・・・」の若さゆえのきらめきは捨てがたいけど、ドラマとしてはこちらのほうが好き。

脇を固める人たちも皆素晴らしいんですが、とりわけ雪穂の養母役の八千草薫が良かった。
上品で優しそうで、昔から好きな女優さんだけど、「白夜行」の養母の最期の場面には静かな中に凄みさえ感じた。
柔に剛を秘めたキャラクターは昔から好きなのだけど、八千草薫の演技は本当にお見事。
いい年をしてドラマでいちいち泣くのもなんだし・・・と、わりと淡々と見ていたのだけど、「ふたり揃ってそのザマか」という台詞で涙腺スイッチオン。
なんていうか、唐沢礼子の死に臨んでも動じない凄みによって、若い二人のしたたかさに隠れた哀れさが浮き彫りになったように思えた。

一昨年の大河ドラマ「風林火山」で藤村志保が演じた寿桂尼には100%満足しているけど、八千草薫の寿桂尼も見てみたいと思った。


で、「白夜行」の原作も読んでみたのだけど、言われていたとおりドラマとはかなり違う。
雪穂の描写などはかなり違うし、原作では主人公二人の内面は一切描写されないのが、ドラマでは独白で描かれていたりと、原作に漂うノワールな雰囲気はなくなっていて、ドラマに賛否両論あるのも頷ける。
でも、大幅な改変はされていても、脚色にあたっては原作を相当綿密に読んだのだろうと思った。
変えてはあっても、原作のコアな部分は尊重していると思うから。
原作の説明を排した、ノワールな雰囲気も好きだけど、2人の純愛に焦点をあてたドラマはドラマで好きです。
八千草薫の唐沢礼子像はドラマならではだし。


脚色するのに原作を読むなんて当然のことなんだけど、「白夜行」の原作とドラマの関係にひき比べると、「篤姫」の脚本家は原作の「天璋院篤姫」を読んだかさえ疑わしい。。。

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