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2009年1月23日 (金)

古都(映画)

スカパーの日本映画専門チャンネルで放送していた1980年版の「古都」を視聴。
山口百恵は和服が似合うし、老舗の呉服問屋の娘として育った千重子と北山杉の村で働く苗子の双子の姉妹を演じ分けていて、意外と演技も上手いな、なんてことを思いながら観ていたのだけど、京都の町家の中、街並み、祇園祭の宵山の提灯など、映像が印象的で美しい。
それから北山杉の深い緑も。
監督が市川崑だったので深く納得しました。
山口百恵引退記念映画と銘打たれていたけど、冒頭に山口百恵の歌が流れること・三浦友和が出演している以外は市川崑のカラーが色濃く出ている映画。
出演者も市川崑映画でお馴染の人が多いし、三浦友和を竜助と秀男のどちらにもキャスティングしなかったことも市川崑のこだわりかしら、と思ったりした。


両親が千重子を捨てたことを負い目に感じている苗子は千重子を「お嬢さん」と呼ぶ。
身分違いを口にして千重子に迷惑かかることを気にする苗子の慎ましさは、現代では廃れてしまった心情だなーと思う。
身分の違いなどというものはなくなっていいけれど、慎ましさがなくなりつつあるのは残念。

「古都」の舞台は昭和29年だけど、戦前の話である「細雪」のほうがいろいろとモダンで、「古都」のほうが古風に感じられるのが面白い。
「細雪」の四姉妹で因循姑息と言われる雪子でさえ、千重子・苗子よりも活発に思えるくらい。
大阪と京都の違いとか、谷崎潤一郎と川端康成の違いというのもあるんだろうけど、戦争直前の日本にはハイカラさやモダンな雰囲気があったのかもしれない。
映画「丘を越えて」で描かれたような。

「細雪」で因循姑息といわれながらハイカラな面を持つ雪子を好演したのが吉永小百合で、吉永小百合よりもずっと年下の山口百恵が古風な千重子・苗子にハマっているのも、ちょっと面白いなーと思った。
古都といえば上戸彩主演のテレビドラマもあったけど、思いのほか着物が似合っていて上戸彩を見直すきっかけになりました。
ドラマはほとんど見ていないんで、着物の着こなしだけの感想ですが。

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