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2009年1月28日 (水)

改めたことはいいんだけど

過ちを改むるに憚ることなかれ、なんですが。
大河ドラマ『天地人』で長澤まさみ演じる役設定が急遽変更

俳優・妻夫木聡が主演のNHK大河ドラマ『天地人』の主要キャストである女優・長澤まさみ演じる初音が、戦国武将・真田幸村の“妹”から“姉”に、放送中にも関わらず急遽役設定が変更された。


 初音は、妻夫木聡演じる主人公・直江兼続にとって、肉体関係を結ぶ“初めての女性”。当初は俳優・城田優演じる真田幸村の妹役という設定だったが、それでは兼続と幸村の年齢差から、初音が10歳以下で肉体関係を結んだことになってしまうという視聴者からの問合せにより、NHK側が対応。番組公式ホームページに掲載されている登場人物関係図も、28日(水)より初音の設定が“妹”から“姉”に変更された。これに対しNHK広報は「年齢設定の部分で混乱や誤解を招く恐れがあるので原作通りに戻しました」とコメントしている。


 そもそも初音は史実にはない架空のキャラクターで、小説家・火坂雅志の原作では、真田幸村の“姉”となっているが、ドラマでは“妹”という設定で制作が進められてきた。一説では、長澤が妻夫木、城田よりも実年齢が若いため、その年齢差から“妹”となったようだ。だが、天正元年(1573年)、兼続は14歳で初音と出会うが、幸村は兼続よりも3歳程度若く、初音が幸村の妹ならば、10歳未満となってしまう。倫理上の観点から、NHKも設定を変更せざる得なくなった。今後放送するにあたり、設定を変更したことにより撮り直しや再編集があるのかについては「あくまで人物関係図等での紹介で妹としていただけで、本編では触れてはいないので問題ございません」と語っている。


 史実に忠実であることと、ドラマとしてのエンターテインメント性は常に天秤に架けられる問題。時として50代の俳優が、史実では20代の戦国武将を演じることもよくあること。NHKとしては、10歳未満の性交を想定するのは不適切と判断し、今回の変更となった。

早いうちに改めたのは良かったけど、視聴者からの問い合わせで・・・というのが気になるところ。
問い合わせがなければそのままになっていたんだろうか。
いい機会だから声を大にして言わせてもらうけど、こういうことがあるから原作の設定を変更するのは反対なんですよ。
原作者が設定を決めるにあたっては諸事情・諸条件にバランスをとるべく配慮しているはずで、それを安易に変えたら齟齬を来たすのは当然のこと。
「あちらをたてればこちらがたたず」になるから、変更するにしても相当な慎重さを要する。
だいたい出演者の実年齢に配慮しながら、演じる人物の年齢の確認を怠るって本末転倒でしょ。
大河ドラマは描くスパンが長いから、50代が20代を演じようがその逆であろうがかまわないけど、最低限の整合性くらいはとりましょうよ、と。
「功名が辻」の時も時代設定のミスが発覚したことがあったけど、巷には歴史好きは多いんだから、大河ドラマのスタッフにも歴史好きを集めれば、こんなミスは起こらないんじゃないだろうか。

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