ドラマ白洲次郎
ドラマ白洲次郎を観ました。
番組PRとメイキングの期待が大きかったので、本編でがっかりしたらどうしようと思ったりもしたけど杞憂で良かった。
美しい映像で、戦前の豪勢なお金持ちの家の生活、英国ケンブリッジの空気を楽しめました。
※ケンブリッジの街並みは「永遠の愛に生きて」にも出てくるけど、C.S.ルイスがケンブリッジで教鞭をとっていたのは、白洲次郎が留学していた時より後なんですね。
白洲次郎役の伊勢谷友介はスーツの着こなし、仕草、所作がはまっていたし、中谷美紀の白洲正子は華族の令嬢らしく美しくてゴージャス。
少年時代の次郎、父(奥田瑛二)と母(原田美枝子)、岸部一徳の近衛文麿etc.みんな良かった。
次回は吉田茂の登場が多くなるだろうし、それも楽しみ。
このドラマを見て、やはりNHKで放送された「ポーツマスの旗」を思い出しました。
・・・と思って検索してみたら、「ポーツマスの旗」の脚本は大野靖子。面白かったわけだ。
こういうドラマこそNHKの真骨頂だと思う。それとドキュメンタリーと。
週刊文春が「白洲次郎ドラマは「虚像」と胸はるNHKプロデューサー」という記事を載せていて、実在の人物の虚像が一人歩きするのを危惧するのはわからないでもないんだけれど、なにを今更という感じでもある。
虚像が広まることによる大衆への影響を憂えるのなら、内容の改変からも視聴率からも「篤姫」のほうがよほど深刻だった。
「フィクションです」と割り切ることが言い訳や開き直りになるのなら、「篤姫」の時にもそう言いなさいよ、と思う。
「篤姫」の時は宮尾登美子の談話は掲載したものの「ドラマだからご自由に」とやんわり流しておいて、白洲次郎のドラマには目くじらたてるのというのはダブルスタンダードな気がします。
それに、明治維新の功労者の一人が実際は会ったこともなかったであろう女性を仕事も家庭もさしおいて「姫さま、姫さま」と気にかけるのはフィクションとしてOKで、マッカーサーを一喝するエピソードがNGというのは、なんだかずいぶん自虐的。
| 固定リンク
「メディア批判」カテゴリの記事
- 二つ良いことさてないものよ(2021.01.09)
- いつか来た道(2021.01.05)
- 限定的・集中的(2021.01.05)
- 有意義な報道(2020.12.22)
- 文春砲とワイドショーのダブルスタンダード(2020.11.16)
「ドラマ(日本)」カテゴリの記事
- 逃げるは恥だが役に立つSP(2021.01.04)
- 視覚的にダメ(2020.01.05)
- 最近のドラマ(2019.08.31)
- 義母と娘のブルース(2018.09.30)
- 黒井戸殺しとオリエント急行殺人事件(2018.04.18)
「週刊文春」カテゴリの記事
- 文春砲(2018.01.21)
- 非実在関係者(2013.07.07)
- 自分で蒔いた種(2012.02.08)
- 週刊文春に西島秀俊(2011.12.01)
- 週刊文春10月20日号(2011.10.13)
コメント