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2009年6月 6日 (土)

マスクと紫外線

一週間ほどベルギーとフランスに行ってきました。

旧聞に属する話題ではありますが、高城剛(沢尻エリカの夫)が5/11更新の自らのブログで日本人がマスクをすることを集団ヒステリーと批判していたことについて。
http://blog.honeyee.com/ttakashiro/archives/2009/05/11/post-124.html

たしかに行った先ではマスクをしている人はいなくて、テレビでも新型インフルエンザの話題に触れることはなかった。
真夏の日差しの中でマスクをしている日本人には「やめろー」と思ったし(見るからに暑苦しい)、過剰反応がよくないというのはそのとおり。

過剰反応といえば、紫外線を気にするのも日本人だけのようです。
とはいっても、私自身日焼け止めと帽子なしで直射日光の下を歩く気にはならないし、無帽で歩いている外国人は無頓着すぎると思うけど、真夏の日差しの下「ハイネックで長袖」はちょっとなーと思った。日焼けしてはいけない職業でもなさそうだったし。
何事もほどほどにってことで。

閑話休題。
この人のマスク着用批判で気になるのは、インフルエンザ流行の度合いや予防に有効かどうかという見地によるマスクの是非論ではなく、もっぱら「外国人がしないから」「外国では非礼だから」という理由のみによること。
欧州の人がマスクをしないのは、今回の新型インフルエンザが弱毒性で、かつ蔓延しているわけではないからで、もしも強毒性だったら対応は違っていただろうと思う。日本ほど騒ぎはしないにしても。
マスクに100%の予防効果はないにしても、感染の可能性を少なくする効果ならばあると思っている。
だいたいアメリカでもっとマスクを励行していたら、少しは感染を防げたんじゃないかと思わないでもなく、「少しは防げる」というのが状況を左右することもある。

感染者が少ない欧州の、それも炎天下でマスクを着けるのは確かにナンセンスだと思う。
だけど、単に習慣の違いという観点のみで外国人が日本人のマスク姿を奇異に感じると言うのなら「ふーん、そうかー」と思うだけ。
国が違えば風邪の療養方法一つとっても違うから、そういうこともあるでしょう、と。

高城某は、もう少し穏当な表現で「郷に入れば郷に従え」的アドバイスをできなかったものかと思う。
外国人になりかわったかのように、声高に日本人を滑稽呼ばわりするのは、やっぱり違うでしょ、と思うんである。
外国人がそうするからと、高熱の時に水風呂に入ったりするんだろうか、この人は。


ほぼ日に新型インフルエンザ基礎知識から対策までというページがあるけれど、これを読んで印象的だったのが、具体的な知識や予防策もさることながら、スペインかぜの記憶と反省が日本人には強く残っていて、「手洗い・うがい・マスク」という習慣はその名残り、というくだり。
スペインかぜの流行は、祖母が生まれるよりもさらに前のことで、その時代をリアルに知っている人はもう数少なくなっている。
でも、武者小路実篤の「愛と死」とか、島村抱月の死をめぐるエピソードとか、文学作品を通してスペインかぜがもたらした悲劇を窺い知ることはできる。
今回は弱毒性で感染者の容態が軽かったからよかったようなものの、スペインかぜのような事態になる可能性もゼロではなかったわけです。

ペストを何度か経験している欧州ではスペインかぜの印象は薄いのかもしれないけど(←あくまでも想像です)、「手洗い・うがい・マスク励行」という日本の習慣は良いことだと思うんですけどね。


週刊文春によれば、妻の沢尻エリカはスペイン英語学校に通っているとのこと。
滑稽というなら「日本人がスペインで英語を習う」のも相当滑稽に思えるけど。


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