なくて七癖
世界体操の個人総合の内村航平の鉄棒の演技を見ていたら、技の抜けはあったものの、決まった技も着地もすべてが美しくて、さすが、常日頃が「美しい演技を目指す」と言っているだけのことはある。
いろいろと情報が錯綜していて、某フィギュアスケート選手の矯正というのがジャンプなのかスケーティングなのかがいまいちよくわからないけど、「癖をなおす」のは望ましいことだと思う。
ジャンプの跳び方とか滑っている時の動作が独特・・・というか、はっきり言って癖が多い選手なのに、
その状態のまま大きな故障もせずにこれまで結果を出してきたのはある意味すごいけど。
「矯正などしなくても」という意見をいくつか見かけたけど、この先現役を続けるにせよ引退するにせよ、何らかの形でフィギュアスケートに関わり続けるのならば、正確な技術の修得は必須だと思う。
ただでさえルールの厳格化が進んでいるのに不正確な技術のままでは解説にしろゲストコメンテイターにしろお呼びじゃないし。
「愛の夢」にペットへの愛を引き合いに出す感覚からすると、表現力を伸ばすよりは技術を伸ばす努力をするほうがはるかに向いているだろうし、他の選手たちに比べてスケートに費やした時間が格段に多いのに、癖がそのままというのは、ファンならずとも先行きを案じてしまう。
身体能力などポテンシャルは高い選手なんだから矯正は物理的には可能だと思うけれど、問題は目先の結果に惑わされて突貫工事に走ったりすることなく、地道な努力を続けられるかどうか。
コーチの言うことを聞き入れ、技術修得のためにコツコツ努力をすることで、情操面が伸びることだってあるかもしれない。
スケートに限らず、美しい技は正しい姿勢・正確なテクニックから生まれるものだし、本当の天才は近道をしない。
効率的な練習は模索するかもしれないけれど。
| 固定リンク
「スポーツ」カテゴリの記事
- スポーツと個人と国と(2022.03.13)
- 「愛のムチ」とは、殴る側だけが使う言葉である(2022.02.19)
- 北京オリンピック(冬季)前半(2022.02.12)
- メンタルスポーツ(2021.06.06)
- Parting such sweet sorrow(2019.10.27)
コメント