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2011年10月28日 (金)

観客もライブの一部なので(追記あり)

久々に行くライブに向けて気持ちを暖めているところで、残る気がかりはお客さん。
見に行くのはステージであって、基本的には関係ないんだけど、観客もライブの雰囲気を形成する一要因ではあるので。
といっても、そんなにうるさいことを求めるわけではなく、私語しないでねとか、曲中にトイレに立たないでとか、赤ちゃん連れは遠慮して欲しいとか、その程度のことです。
ライブの感想を見る限りではその手の話は見当たらないし、年齢的にもアーティストもファンもみんな大人もいいところだから、きっと大丈夫、のはず。

同じくらいの年齢層の別のバンドのライブレポートで、赤ちゃんが泣いても連れ出さない親とか、曲の途中でトイレに立つ人がいる、という話が載っていたので、ちょっと心配になって。
それにしても、ステージにいるのがアラフィフのライブの観客に小さな子ども連れがいるというのが不思議で、新規開拓が功を奏しているのか、古参のファンが孫を連れてきているのか、はたまた高齢出産なのか、としばし考えてしまった。
それはともかく、小さな子どもを連れてのライブ鑑賞の是非は、ある程度の年齢に達したファンを持つアーティストの宿命みたいな問題だけど、周囲に迷惑がかかるかどうかは個々のアーティストの姿勢に拠るところも大きい、と思う。
諸事情で託児所の設置が不可能であったりと、未就学児の入場を黙認している場合もあるけれど、そういう時も、たいていは「黙認であって歓迎ではない」ことがひしひしとわかる雰囲気がライブ中にも漂っているし、そういうところに連れて来られる子どもは騒ぐことなく、親も周囲に気を使っているのがわかる。

でも、件のバンドの場合、私が行っていた頃にも前列の赤ちゃんにお土産(スティックとか)をあげたりしていたので、「やめてよー」と思ったものだった。
もらえばうれしいに決まっているし(親が)、「また連れてこよう」と思っちゃうだろうし(親が)、これじゃ赤ちゃんの来場を歓迎しているみたいだよと。
最近の様子は知らないけど、いまだに赤ちゃん連れのマナーの悪さが報告されているということは、あんまり変わってないのかなーと。

前から思っていることだけど、ライブにおける赤ちゃん連れのマナー問題って、「預ける場所がなくてしかたなく子どもを連れて来る人たち」のことを前提に考えられているから、いっこうに解決しないんじゃないかと思う。
問題なのは、子どもを連れてきたいから連れてくる人たちなんだな、どうも。
「うちの子、○○(←アーティスト名)が大好きで、0歳からライブに行っているんですー」とか周囲にも吹聴したい人たち。
そういう人たちは、積極的にコンサートを子どもに聴かせたいわけだから、託児所があっても理由をつけて利用しないと思う。
「本来連れてくるべきではない」という意識を持たないことには。
なぜ連れてくるべきでないかといえば、言うまでもなく「オギャーッ」一声でバラードは台無しになるし、泣き声が気にならないような音量の中にいるのは赤ちゃんの耳には悪影響だから。
極端なことをいえば、非子連れ客が煩わされるのがイヤさにライブに行くをやめてDVD鑑賞を選び、ライブ会場は赤ちゃん連れと空席だらけ、なんて事態も考えられなくもないんだから、アーティストサイドが黙認どころか歓迎と受け取られかねない行動をするのは論外。

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新しいエントリーで書くのもなんなので、こちらに追記。

スタ○ビ(あえて伏字)さんの30周年ライブはまた5時間の長丁場で、リーダーが「お客さんが自由に出入りできるようなライブが理想」と言ったそう。
せっかく声が戻ったのに残念だけれど、これはちょっといろいろとリスキーで行けないな。
ライブが長いと「得した」と喜んだ時期もあったけど、人間の集中力の限界は大体2時間くらいだと思うのです。
そう、延長戦込みのサッカーの試合時間と同じくらい。
競馬場には半日滞在することもあるけど、レース間隔は30分に一回で、それ以外はのんびりしていられるから出来ること。
まあ、自由に出入りできるようなゆるくて気楽なライブもあってもいいけど、それには場所を選ばないと。
オープンエアならともかく、密閉された空間はいやでも人の動きは目立つからたいへん。
イベント限定の話だとしても、一事が万事だから。

ところで、Wikipediaによると、コンサート鑑賞のマナーをファンに対して呼びかけた最初のアイドルがチェッカーズだったそうで、位置づけとしてはアイドルでありながらも、演奏はちゃんと聴いてもらいたいということだったよう。
それを思うと、「演奏を集中してじっくり聴きたい観客」って、バンドにとってはいいお客さんだと思うけど、ス○レビがそれを駆逐することになりかねない方向に向かっているのが不思議。
駆逐しているという意識がないとしたら、ちょっと認識が甘いかな。

自由に出入りすることを認めるのは、すなわち「人の動きに邪魔されずに集中して演奏を楽しみたい人の権利」を侵害することになるんですけどね。
個々の自由と権利の折り合いをつけるために、ルールなりマナーがあるのですが。

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