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2012年11月 4日 (日)

のぼうの城

大河ドラマ好きとして水攻めの描写に不安を抱きながらも、出演者や題材にひかれての鑑賞。
懸念された水攻めシーンについては、「水攻めって、水圧で攻めるんじゃないんだけどな」とやはり思ってしまったけど、それ以外はとても良かった。
それにもかかわらず、というべきか。
野村萬斎の田楽踊りだけでも一見の価値ありだけど、登場人物はみんなキャラが立っているし、俳優陣は持ち味を出しているし。
バイキングみたいな山口智充と成宮君の掛け合いに、ちょっとギムリとレゴラスみたい、なんて思ったりした。
鈴木保奈美演じる肝の据わった、ズケズケものを良いながら実は優しい城主の奥方が意外と良くて、「江」のお市役は合わなかったけど、こういうキャラクターは合いますね。
役柄って大事。
榮倉奈々も強くて可愛い甲斐姫に合っていた。
ドラマでブレークする前の出演だという芦田愛菜が、黒澤映画みたいな雰囲気を醸しだしていた。
頭師佳孝と二木てるみみたいな。

台詞は現代言葉を多用しているけど、登場人物たちの所作が戦国時代らしいし、現代人の思考や行動パターンが出てこないから、すんなりと物語を楽しめた。
CGやSFXも違和感がなく(←迫力よりもこれが大事)、土嚢を作る場面に埴輪が出てきたりとリアリティあり。
柴崎和泉守のバイキングみたいな鎧と兜、長親のかえる文様の陣羽織など、衣装の意匠(シャレではない)が凝っていて、奥方と甲斐姫の衣装は奇抜さはないけれど質感がしっかりしていて、いろいろとこだわっているなーと思った。

忍城のあった行田市には昔一度行ったことがあって、石田三成が陣取った丸墓山古墳にも登頂(笑)しました。
忘れかけていたけど、自分の行った場所がクローズアップされるってなぜかうれしいものだったりする。

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