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2013年10月20日 (日)

いわゆる一つの自己責任ではないかと

ヤマザキマリの最近の発言のうち、雑誌のおまけに関するツイートが禍根を残しているようだけど、個人的には映画の原作料をめぐる発言のほうが引っかかっていて、「キャンペーンや取材はノーギャラ」と暗に迷惑みたいな言い方をしていたのがちょっと意外だった。
撮影立会いとかPR参加はてっきり「好きでやってる」もんだと思っていたもので。
もちろん、好きでやってるならノーギャラでいいというわけではないけれど、原作者が映画の撮影やら宣伝に頻繁に顔出しするのは珍しいし、映画化の契約の段階からPRに協力することが含まれていたのかどうか気になるところ。
エッセイでも「作品を世に送り出した責任があるから自発的に撮影に立ち会った」と書いていたし、映画祭参加も楽しそうにネタにしていたし。
まあ、映画の興行成績と比して原作料はさすがに安いと思ったし、村上春樹の原稿流出事件が頭にあったりもしたので、出版社の体質は相変わらずだなーと思ったりもしたけれど、「自分にとっては千載一遇のチャンスだから逃したくない」とも書いていたことからすると、仕事を断る選択肢もあったと思われるし、そうなると多忙過ぎて家族と軋轢が生じたのは自己責任じゃないの?と思う。

エッセイはすべからく事実を書かなくてはならないものではないけれど、読む側としては矛盾があるとやはり気になる。
それもうんと若い頃に書いたものと最近のものの違いならば「人って変化するものだから」と納得もできるけれど、アラフォー・アラフィフになって書いたことが5年と経たずに矛盾するっていうのはちょっとね。
面白かっただけに残念。

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