聖なる少女
スケートカナダの放送を見て以来、ユリア・リプニツカヤのフリープログラム「シンドラーのリスト」をヘビーローテーションで見ております。
氷上がナチス占領下のポーランドの街角で、そこに佇む少女を見ているかのような錯覚さえしてしまう。
見ている側は赤い服を着た彼女の演技に少女の神性のようなものを見出すけれど、彼女自身はただただ音楽にのって、一つ一つの技や動作で「シンドラーのリスト」というテーマを表現することに集中している、そこがまた少女らしい。
以前から、「本当の少女らしさとは少女自身は少女であることに無自覚もしくは無頓着な状態」だというのが自論ですが、このプログラムのリプニツカヤは、そういう、まさしく真の少女を体現、というか、そのもの。
解説の荒川静香が言ったとおり、今のリプニツカヤにしか出来ないプログラムだと思う。
見れば見るほど心に深くしみてくる本当に素晴らしいプログラムで、パールマン演奏の「シンドラーのリスト」をよく聴くプレイリストに入れました。
成長期だし、次のシーズンにはいろいろと変わっているだろうけれど、聡明そうだから良いほうに変化していくことを期待ししつつ、今季は「シンドラーのリスト」の演技を堪能したいと思います。
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