魂に響くピアノを
中村紘子の追悼番組を途中から視聴。
美人ピアニストの代名詞みたいな人だったし、子どもの頃から顔と名前を知っている人がいなくなると一抹の寂しさを禁じえない。
個人的にはピアノより著書のほうがなじみが深かったけれど、カレーのコマーシャルでシューマンの謝肉祭の「フィリシテ人と闘う「ダヴィッド同盟」の行進」を好きになりました。
音楽番組に出た時はショパンを演奏したりしたけど、中村紘子の演奏ではロシア物のほうが好き。
伝説のN響とのラフマニノフもあったけど、骨太で壮大な演奏をする人でした。
いろいろな映像が出てきたけど講師を務めた「ピアノとともに」のVTRがものすごく面白かった。
なんて情熱的な教え好き。
こういうレッスンって、生徒役にそれなりに技術のある人を選んでいて、それだけ聴いていると上手いんだけど、先生が弾くと「やっぱりすごい!」となるのが一つの醍醐味だったりする。
NHKでピアノ講座というとルイサダが講師のスーパーピアノレッスンを思い出すけど、あれより20年も前にこんなマニアックなものを放送していたとは。
檀ふみのナレーションがリスペクトにあふれていて、N響アワーのMCつながりでもあるし素晴らしい人選。
こういうところはNHKの底力というかセンスの良さ。
この訃報に関連して、ネットでも、やはり庄司薫に触れている書込みが多いけど、「赤頭巾ちゃん気をつけて」だけを読んだ人と他の著書も読んだ人の温度差が興味深い。
赤頭巾ちゃんから「さよなら怪傑黒頭巾」を読みすすめた人は、おそらく「僕の大好きな青髭」まで読んでいて、青髭を読んだ人は庄司薫に対してかなり思い入れがあると思う。
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