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2016年12月 3日 (土)

運命の裏木戸、猿の困惑

アン・ブックスと細雪とアガサ・クリスティを不定期に読み返すんですが、しばらく前からクリスティのトミーとタペンスシリーズに入っていて、今はラストの「運命の裏木戸」を読んでいるところ。
何度となく読んでいるのに、「秘密組織」の出版が大正11年だとか、今更ながらの発見がいくつかあった。
小川未明の「赤いろうそくと人魚」が大正10年なので、その翌年なのか。
小川未明とアガサ・クリスティが同時期に作品を発表していたというのが不思議な感じ。
新見南吉の「ごんぎつね」よりも「秘密組織のほうが先なのですね。

「運命の裏木戸」では、タペンスがリチャード三世善人説に言及する場面などもあったり、ストーリー以外のタペンスの述懐が面白い。
中に出てくる「チリー杉」って、以前は「そういう杉があるのだな」と漠然としたイメージだったけど、これってもしかしてチリ松のことでは?と思って原文を調べてみたら「Monkey Puzzle」でビンゴ。
ついでにパンパスグラスも検索したら、いつか皇居東御苑で見かけた羽箒のような植物がそれだった。和名は「シロガネヨシ」。
トミーとタペンスの家の周囲にチリ松とパンパスグラスがあったのかと思ったら、ちょっとうれしくなった。

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