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2018年7月 5日 (木)

BBCの記事

BBCの「日本の秘められた恥」という記事を読んだ。
日本人の性暴力への意識全般とか、暴力行為がないと法的には強姦と認めない等の矛盾や理不尽さについては改善が急務だと思うし納得。
ただ、欧米の考え方が些か極端である感も否めない。
英国はそこまでじゃないけど、アメリカのポリティカルコレクトはかなりすごいことになっているし。
合意がないものは全部強姦に該当っていうけど、どの時点を合意ととらえるかは難しい問題です。
そこに至るまでの過程を無視するのもどうかと思う。
極論で男性を一方的に追い詰めるのは女性にとっても有益じゃないと思うのですよ。

ランチの時間に就職相談と思しき、窮屈そうなリクルートスーツの若い女の子とオジサンが食事している場面を見かけることがある。
女の子たちは一様に助力は欲しいし好感はもってもらいたいけど、踏み込まれないように緊張しつつ会話している。
そういう子が騙されてどこかに連れ込まれたとかでオジサンの毒牙にかかったのなら心から同情します。
ワインスタインのケースでも被害者の多くはだまし討ちのように現場に誘導されていたり、逃げ場がなかったりした。
その場を逃れたとしても女優としてのキャリアをつぶされたり。
でも、就職の斡旋を目的に、バーで知り合った男性に近づき、誘われるままに酒席に赴いたというケースはそれとは違う。
それが正攻法の就活ではないことは本人だって承知の上のはずだし、だから自己責任論も起こるわけで、#MeTooと同じに扱うことには懐疑的です。
まあ、杉田議員は些か言いすぎとは思うけど、方向としては間違ってない。


話は違うけど、タイで少年たちが洞窟に閉じ込められた件でアエラがわざわざ「現地では自己責任論は出ていない」と書いていた。
これは、過去の日本の事件において噴出した自己責任論を念頭においていると思われるけど、子どものすることに対しては日本だって出ませんよ。
そりゃ、中にはなんでもかんでも自己責任論を持ち出す人というのも一定数いるけれど、それが大多数の声になるまでにはそれなりの背景とか経緯がある。
少年たちの冒険が思わぬ事態になったケースと渡航中止勧告が出ている国に丸腰で出かけてテロリストに拉致されたケースを同じには扱わない、普通は。
アエラの記者はそこを全然理解できていないのだということがよーくわかりました。


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