十字軍物語
十字軍物語を読了。
「ローマ亡き後の地中海世界」と「コンスタンティノープルの陥落」の間の時代が埋まった感じ。
アルスラーンが出てきたりして、「アルスラーン戦記」って十字軍をイスラム側から描いた話(に擬したファンタジー)であることを今更ながら認識。
だからルシタニア側の登場人物の名前がボードワンなのね、とか。
第二次十字軍の資料画像に「キングダム・オブ・ヘヴン」のエドワード・ノートンが。
リドリー・スコットのビジュアル面の時代考証は塩野七生のお眼鏡にかなったのか。
映画を見ていたことは、読みながら登場人物をイメージするのに役立ちました。
バリアン・オブ・イベリンはオーランド・ブルーム、トリポリ伯レーモン三世はジェレミー・アイアンズで。
ルノー・ド・シャティヨンとギィ・ド・リュニジャンはここでも酷かった。
第三次十字軍は英国王リチャード一世大活躍。
ライオンハーテッドの登場。
「英国王室史話」を読んだ時は、ほとんど英国にいなくてまったく政治をしていないし、捕虜になるしで「なんでこんなに人気があるんだ?」と思ったけど、十字軍ではものすごく有能。
塩野七生はその有能ぶりを克明に描いていて、リチャード愛が溢れている。
対して、フランスのルイ9世は内政では評価が高いのに、十字軍物語の中では辛口。サント・シャペルは息を呑む美しさだけども。
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