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2021年8月29日 (日)

行列とか対症療法とか

渋谷の若者向け接種の件、もちろん200回(だっけ?)という設定は少なすぎると思うけど、「なんで並ぶんだ?」というのが正直なところ。
たぶん東京都も「渋谷にたまたま来ていた若者がふと立ち寄る」というシチュエーションを想定したんじゃないのかな。
前日の終電から並ぶのではなく。
それにしても設定回数が少ないし、正しいやり方かどうかはともかくとして、世の中には「行列に並ぶ」ことか好きな人が一定数いるのもまた事実だったりする。
帰省の新幹線もネットで指定席を予約せずに自由席に並んでしまう人、とか。
メディアはやたらと煽るけど、自治体とか職域接種も再開しているわけで、待ちさえすれば予約して接種は可能なわけですよ。
ちょっと前、40代・50代の接種がーと煽っていた時も、職域接種で打っていた人もかなりいたわけで。
ともあれ、若者が接種に積極的なのは喜ばしいことだと思う。

ところで、とても腑に落ちた記事。
「重症化するまで患者を放置するのはおかしい」現役医師が"コロナ専門家"に憤る理由

 遅ればせながら現状に対応するために政府は、コロナ専門家と距離を起き治療にシフトし始めました。菅首相は8月13日、「酸素ステーション」や「抗体カクテル療法」の拠点整備を進めると発表しました。外来で抗体カクテル療法も行われます。主治医のもとで治療を行うのなら、管理者は保健所のままでは矛盾が生じます。(原文ママ)

一部の人たちの頭の中では「分科会の提案(医療体制含む)を政府が無視している」というストーリーになっているみたいです。
それが本当ならば由々しきことだと思う。
でも、無視とか却下以前に分科会が(尾身会長が)人流抑制以外の提案をしたのを見た記憶がありません。
尾身会長への注目度は高いし、自由にインタビューに応じているのだから箝口令を敷かれているわけでもない。
提案があるのなら、そういう場で言うことも可能だけど、感情論と精神論しか語っていない。
政府だって、提案してもいないものを採用はできないですよ。もちろん、却下も無視も。
もしも分科会が具体的な提案をしたというなら、何時のどこのメディアか教えて欲しい。

分科会が医療体制について言及し始めたのは、菅首相が自宅療養の方針を表明してからのこと。

報道で明らかになった事実で組み立てると、
・軽症・中等症1を自宅療養の方針
・日本医師会会長に協力依頼
・2類から5類への変更検討
・酸素ステーション整備
・抗体カクテル療法拠点整備
・抗体カクテルの外来使用認可


自宅療養への方針転換を事前に分科会に伝えなかった理由は知らないけど、医師会長の言質を取ろうとしていたタイミングと重なる。
「政府が分科会を無視した」よりは、あまりに分科会が医療体制について提案しないので、政府は業を煮やした、というほうが腑に落ちる。

抗体カクテル療法の薬不足を懸念する声があるけど、コロナに感染した場合も特別な所見がなければ軽症から中等症1までは高熱とか咳の対症療法。
39℃以上の熱が続くと消耗も激しいし免疫も落ちるから、そういう場合に医師に解熱剤や咳止めを処方してもらえるだけでも回復が早まるし、重症化する人も減ると思う。

ところで開業医がコロナを拒否する理由って今何かあります?
医療従事者のワクチン接種はあらかた終わっているし、「発熱している時は電話してから来てくださいね」というのはインフルエンザの流行時にもやっていることだと思うのだけど。
デルタ株の感染の強さは「水疱瘡と同等」らしいけど、感染力が強いから専門病院じゃないと見られないとか言い出したら、水疱瘡も診られないことになるが。

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