ドーピングとコーチと選手の年齢
ワリエワのドーピング陽性とコーチの指導方法については分けて考えるべきという言う人がいて、基本的に「坊主は坊主、袈裟は袈裟」と思っているけど、今回の件はそうだろうか。
大人もしくはもう少し年嵩の選手のことならコーチといってもアドバイスだけとかもあり得るけど、トゥトベリーゼコーチは徹底した管理をすることで知られる人で門下生はほとんどが育成途中の18歳以下の子どもたち。
つかこうへいのエッセイで、演出家の条件として「女優の生理日がわかること」を挙げていた。
演出家でもそうなのに、管理が厳しいと言われるコーチが育成中の選手の薬物使用(による変化)に気が付かないなんてことがあるんだろうか。
ロシアがROCとして五輪に出場するに至った経緯からしてもコーチの関与が疑わしいし、関与がないとしても監督不行き届きにはなる。
だから、ドーピングとコーチを切り離しては考えられない。
トゥトベリーゼコーチの門下生の選手生命が短命であることについて「金メダルを獲得して一生安泰になるならいいじゃん」という意見があって、ちょっと薄ら寒い。
早すぎる引退自体の勿体なさもさることながら、選手生命の短さが故障によるものだとすると痛みを抱えて生きていくことになるわけです。
お金があったとしても、それって幸せなのか。
それよりも、いっそ早期リタイアなら救われるけど、芽が出ることもなく頑張るだけ頑張って、故障を抱えて消えていった選手も少なくないと思う。
そういうアレコレへの想像力の欠如が怖いのです。
コーチとしての手腕については18歳以上になっても現役を続ける選手が出てくるとか、健康体型の選手に高難度ジャンプを跳ばせるまでは評価保留としておきたい。
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