光る君へ
大河ドラマの創作部分にはいろいろと痛い目に遭ってきたし、同じ脚本家の「功名が辻」は失望が大きかったので、期待しつつも恐る恐るだった今年の大河ドラマ。
いやー、面白いじゃないですか。
創作部分の構築とか歴史上の事件への伏線の貼り方とか、これでもかっていうくらい緻密。
五節の舞姫とか打毬とか、当時の行事や風俗の折り込み方、随所にある源氏物語からの引用も良い。
倫子のサロンの場面のBGMがヨーロッパの宮廷音楽風だったりとか、音楽の使い方も素敵。
平安時代の息吹を伝えようという制作側の想いを感じる。
改変とか恋愛設定がイヤだったんじゃなくて、「安易な」改変と恋愛設定がイヤだったのだと改めて思う。
これだけ虚実を混ぜて緻密に構成できる脚本家が「功名が辻」はなんの工夫もなしにヒロインに反戦を叫ばせたり、取ってつけたような話の連続だったのが不思議。よほど戦国時代と相性が悪かったのか。
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