カテゴリー「フィギュアスケート」の122件の記事

2022年3月30日 (水)

世界フィギュア2022

日本は男女シングルがアベック優勝。
宇野の演技はネイサン・チェンと羽生結弦が出場していたとしても匹敵し得たと思う。
銀メダルのペアの躍進も素晴らしい。
三浦/木原ペアは高難度のリフトも危なげなくて、成長ぶりが目覚ましい。
五輪直後の世界選手権って調子を合わせるのが難しいと思うけど、しっかり合わせてきた。
健全な競技を見せてくれてありがとう。

女子シングルについて、樋口の調子が悪かったのが残念でした。
3枠確保できたから結果としては良かったけど、世界選手権の3人目は三原舞依を選ぶべきだったと思う。
これまでも1枠は違う選手を選んでいたのに、なぜ今回に限って五輪と世界選手権を同じメンバーにしたのか。


羽生の4回転アクセル挑戦とか、体操・内村のブレットシュナイダーとか、高難度の技に挑戦するのはワクワクするけど、それもそれなりの活躍期間があってこそ。
若年層の選手たちが選手生命と引き換えにするのでは楽しくも何ともない。
若い選手が出てくる楽しみというのも、あくまでも「より長く活躍を見ていられる」からだし。
今大会を見て、現れては消えていくロシアの女子選手たちを見ることに、思っていた以上にストレスを感じていたことを自覚しました。
選手たちのせいではないけど。


https://news.yahoo.co.jp/articles/fe1c1199c7cc1e354e41e4051e8eb140f5657ab1
タラソワ氏がロシア除外に言及「おそらく一生終わらない」

ウクライナ侵攻の制裁のためのスポーツの除外については、やむを得ないことと思いつつも選手や関係者には同情している。
だから早く戦争が終結して、ロシアの選手たちが競技に戻れたらいいと思っています。
フィギュアスケートもドーピング問題に然るべき対応をすればロシア除外は終わるけれど、タラソワのこれまでの発言を見てもドーピング疑惑を晴らそうとか、ドーピングに対処しようという言葉が出て来なくて、なんだかドーピングを強化の一環として認めさせたいみたいに見える。
そりゃ、ドーピングを是としている限りロシア除外は終わらない。
もともと、ドーピングについても15歳のワリエワ自身を責める声は少なく、きちんと説明して然るべき期間を経れば復帰できたと思う。
言い訳が「おじいさんと同じグラス」じゃだめだけどね。

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2022年2月23日 (水)

ドーピングとコーチと選手の年齢

ワリエワのドーピング陽性とコーチの指導方法については分けて考えるべきという言う人がいて、基本的に「坊主は坊主、袈裟は袈裟」と思っているけど、今回の件はそうだろうか。
大人もしくはもう少し年嵩の選手のことならコーチといってもアドバイスだけとかもあり得るけど、トゥトベリーゼコーチは徹底した管理をすることで知られる人で門下生はほとんどが育成途中の18歳以下の子どもたち。
つかこうへいのエッセイで、演出家の条件として「女優の生理日がわかること」を挙げていた。
演出家でもそうなのに、管理が厳しいと言われるコーチが育成中の選手の薬物使用(による変化)に気が付かないなんてことがあるんだろうか。
ロシアがROCとして五輪に出場するに至った経緯からしてもコーチの関与が疑わしいし、関与がないとしても監督不行き届きにはなる。
だから、ドーピングとコーチを切り離しては考えられない。

トゥトベリーゼコーチの門下生の選手生命が短命であることについて「金メダルを獲得して一生安泰になるならいいじゃん」という意見があって、ちょっと薄ら寒い。
早すぎる引退自体の勿体なさもさることながら、選手生命の短さが故障によるものだとすると痛みを抱えて生きていくことになるわけです。
お金があったとしても、それって幸せなのか。
それよりも、いっそ早期リタイアなら救われるけど、芽が出ることもなく頑張るだけ頑張って、故障を抱えて消えていった選手も少なくないと思う。
そういうアレコレへの想像力の欠如が怖いのです。
コーチとしての手腕については18歳以上になっても現役を続ける選手が出てくるとか、健康体型の選手に高難度ジャンプを跳ばせるまでは評価保留としておきたい。

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2022年2月19日 (土)

表現を可能にするのは技術です

坂本花織が高難度ジャンプなしで銅メダルを獲得したことで「競技では表現よりも技術を競うべき」みたいな意見を見かけたけど、スピードに乗って滑るのは「技術」ですよ。
幅のあるジャンプも美しい着氷も技術。
坂本花織は四回転とトリプルアクセルは跳べないけど、ロシアの3選手もまた坂本のような幅と回転に余裕のあるジャンプは跳べないわけで。

スケーティングスキルとつなぎがPCS(演技構成点)の項目に入っているので紛らわしいけど。

(参考)
SS :Skating Skills (スケーティングスキル)スケート技術
TR :Transitions (トランジション)つなぎ
PE :Performance/Execution (パフォーマンス/エクスキューション)演技・実行
CH :Choreography (コリオグラフィー)振付・構成
IN :Interpretation (インタープレテーション)音楽の解釈


バンクーバー五輪の女子シングル、安藤美姫押しだったこともあって、リアルタイムではキム・ヨナの点数が高すぎると感じたけど、何年前だったかの再放送を見て納得しました。

男子シングルの四回転論争については四回転挑戦支持派だったけど、あの時の金メダリストの演技が芸術性というよりは単に守りに入っただけに思えたからで、今回のジェイソン・ブラウンの芸術性があれば考えは違ったかもしれない。
ジェイソン・ブラウンのスケーティングやつなぎのクオリティだって技術だから。
(彼のバレエ・ジャンプには三回転の得点をあげてもいいと思ってる)

ソチ五輪の男子シングルの最有力候補はパトリック・チャンで、それはずば抜けたスケーティング技術と共に四回転を跳んでいたから。
ソチの時点で羽生が超えるのは難しいだろうと思っていたら、羽生のスケーティングが遜色ないくらいになっていたので驚いたのでした。


パトリック・チャンのインタビュー
https://number.bunshun.jp/articles/-/851908


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「愛のムチ」とは、殴る側だけが使う言葉である

北京五輪・フィギュアスケート女子シングルFS、ワリエワ選手演技後のトゥトベリーゼの叱責が物議を醸していることについて。

コーチの言葉の意図を「どんな状況でもベストを尽くせ」と善意に解釈して擁護している人がいるけど、無理があるってものです。
「愛のムチ」という解釈も同じく。

それと、コーチの言動を批判する人は「厳しいコーチング」を否定しているわけじゃないですよ。
時によっては厳しくすることが愛情の場合もあるけど、今回は違うということ。
本人が禁止薬物の摂取を自覚しているのなら速やかに出場辞退すべきだったし、本人が関与していないのなら周囲が矢面に立たないように配慮すべきだった。
それもしないで叱責はないだろうということ。


ワリエワのドーピング問題 ロシア国内では根強い欧米の陰謀論
https://news.yahoo.co.jp/articles/3f878990f5a2bc486d1742e4b0551f44a38df0bd
「人は自分の鏡」みたいな話。

採点方式等で駆け引きみたいなのはあると思うけど、ロシア以外の国は日本も含めてそんなにガツガツしていない。
以前にアメリカのフィギュアの金メダリストOBのセレモニーを見たけど、医師とか弁護士、会社経営者が多くてセカンドキャリアがしっかりしている印象。
フィギュアスケートに関しては、アメリカの優先順位は「教育>スケート技術>ジャンプ」で健全だと思う。
個人レベルとか、他のスポーツのことは知らんけど。


バッハ会長、選手の年齢制限引き上げ示唆
https://news.yahoo.co.jp/articles/5db6cf57047598866233f77eb0decd6d283e94f4

ドーピング問題の根本的な解決にはならないけど、ドーピング保護規定と出場資格の乖離は解消できるし、「子どもに薬物を使ってトレーニングをしてジャンプを跳ばせても五輪に出られないよ」という牽制にはなるかな。

【北京冬季五輪】 IOC会長、「ぞっとした」 ワリエワへのコーチ陣の対応に(BBC News) - Yahoo!ニュース
これについては同意。
ただ、これほど選手に対して思いやりがあるのなら、東京五輪も酷暑の夏ではなく10月にする配慮が欲しかった。

トゥトベリーゼコーチについて、リプニツカヤ・メドベージェワまでは厳しいけど優秀なコーチなんだなという感想しかなかったけど、ザギトワの得点が1.1倍になるプログラム後半にジャンプ固め打ち戦略が成功してしまったことで、何かタガが外れたんじゃないかと思った。
この戦略の先駆者は安藤美姫だったけど、「グリーグのピアノ協奏曲」はプログラムのバランスには配慮していた。
ザギトワの「ドン・キホーテ」はそこを度外視した美意識の欠片もないプログラムだったから、「これを選手に滑らせるコーチって、勝つことしか考えていないんだ」と感じたのでした。

ところで、ドーピングの報道が出る前、競技年齢の若年化に町田樹が警鐘を鳴らしていた。

【町田樹解説】フィギュア競技年齢の若年化に危機感「選手人生が長く続かぬ競技に希望ない」
https://news.yahoo.co.jp/articles/e5ea7089eee4e7bb756e2b30527f70741fe47b99

ドーピング問題と選手の若年化は直接関係はないけど、今回いろいろ紛糾したのは16歳以下の保護規定があるが故だし、長く選手でいようと思えば(いさせようと思えば)薬物の摂取はしないしさせないと思う。

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2022年2月16日 (水)

ならぬものはならぬのです

ROCカミラ・ワリエワ選手のドーピング問題。

ビートたけしがテレビで「いっそ、なんでもアリの大会をやったらいい」と言っていて、それはそれで面白いと思う。
成人した選手が、自分の意志で、健康や将来が犠牲になり得る可能性があることを弁えた上で、薬物を使用してでも勝ちたいと思うのなら、そういう大会があってもいい。
でも、未成年はいけない。
今回のようにドーピング規定でさえ保護の対象になるような弱い存在なら尚更。
自分の意志だと思っていることが本当の意志でないこともある年齢だから。

それにしても「祖父のグラスを間違って・・・」って。
そんな言い訳ならしないほうが良かったのに。
禁止薬物が検出された事実は変わらないとしても、本人や家族の関知については30%網かけくらいのグレーだと思っていたけど、これじゃ85%くらいの限りなく黒に近いグレー。

16歳以下を考慮して処分を緩くするのであれば、資格停止の解除を早くして4年後にチャンスを与える道もあるけれど、彼女にとって4年後のチャンスは無意味なのだろうと思ってしまう、それが問題。
もちろんロシアにも長く活躍を続ける選手はいる。
トゥクタミシェワがそうだし、レオノワも長く活躍した。
でも、トゥトベリーゼコーチの門下生たちで体型変化やモチベーション低下を乗り越えた選手が今のところいない。
今活躍している子たちの4年後が見えなくて、とても刹那的。
15歳のワリエワは4年後は19歳だけど、19歳で活躍できるだろうと思えないことが不自然だと思う。

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2022年2月12日 (土)

北京オリンピック(冬季)前半

フィギュア団体の銅メダルは快挙。
ペアの躍進が素晴らしい。


男子シングルは、銀・銅おめでとう。
羽生のSPはちょっと残念だったけど、最初の4回転が抜けてしまった後の演技は素晴らしかった。
FSについては、結果としては納得しているけど、音楽の解釈が8点台で5位の選手より低いのは納得していない。ジャッジが「天と地と」がわからないだけじゃないんですかね?
PCSを採点するジャッジのスケート以外の要素(音楽とかダンスとか)の知識レベルが知りたい。
4回転アクセルが認定されたのは良かった。完成形を見たいです。
無良崇人が解説で片足で降りていたことにしっかり言及していて、まあ当然と言えば当然なんだけど、「両足着氷はミスじゃないのでー」と放言していた同世代の某女子選手の存在は複雑だっただろうなと思ってしまった。
ソチ後の「6位様」の報道が酷かったのでちょっと老婆心ですが、羽生の4A認定は良かったけれど、メディアは銀の鍵山・銅の宇野、団体メダルの選手たちへのリスペクトも忘れないで欲しい。
「メダルより価値のある6位」とか、本当は跳べていない8トリプルの誤解を自ら解こうともしなかったりでイライラしたものでした。
まあ、羽生自身がそういう事態にならないように気を使うだろうから杞憂ですが(だから老婆心)。

スノーボードのハーフパイプ、NHKのサブチャンネル切替にもたついて平野歩夢の金メダルの瞬間を見逃した一人となりました。とほほ。
二回目の得点に言いたいことは山ほどあるけど、そんなもろもろを実力でねじ伏せた金メダル。


ジャンプの混合団体の失格問題
ルールの厳格化に否やはないけど、ルールを徹底することが目的なら検査方法が変わることを事前に告知すべきだった。
摘発することが目的なら別だけど、五輪でそれはなじまない。
スピード違反を取り締まっているんじゃないんだから。
それと、男性審判員が同席していたとかスパッツを脱がされたという報道もあるけど、本当だとしたら明白なセクハラなのだが。
Me tooであれだけ大騒ぎしたのだから、この件だってダメでしょ。

高梨選手の「他の選手の人生を変えてしまった」という発言にアレ?と思ったけど、NHKのデイリーハイライトの後に放送している過去の名場面を振り返る番組でリレハンメルの失速について原田雅彦監督が同じことを言っていた。
当時のマスメディアの報道等を思い起こせば原田雅彦がその思いを持ち続けているのはわかるけど、後輩がそれを受け継ぐことはないな。状況も違うし。
SNSがなかった時代に選手に向けられた誹謗中傷ってマスコミが発信したものですよね?ほんとろくでもない。
SNSだろうとマスメディアにだろうと、選手が自分の成績について謝罪する風潮がなくなればいいと思う。
「頑張りました」でいいと思う。

ドーピングのこと
エテリ・トゥトベリーゼコーチの門下生たちの早すぎるピークと引退について懐疑的に見ていたところへ今回の問題。
メドベージェワがカナダのオーサーに師事した時に受けた健康診断の数値がかなり悪かったという話もあったし、ドーピングじゃなくてもかなりギリギリの状態で練習しているとは思っていた。
検出されたという薬物が本当に必要な状態なら(つまり病気なら)、そもそも競技を出来る状態ではないということだし、病気じゃないのに摂取していたとすれば目的が疑わしいわけで。
選手が風邪薬も飲めないような規定は行き過ぎだと思うし、我那覇のような事態は起こして欲しくないけど、アンチ・ドーピングは選手の身体を守るための規定であるはず。
選手育成は健全であって欲しいから今回の件がうやむやにはなるのは望まない。
15歳の選手に罪はない。でも、将来的な健康への影響が心配なんです。

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2022年1月23日 (日)

フィギュアスケートの記事

北京五輪目前ですが、このところ目に留まったフィギュアスケートの記事。

https://number.bunshun.jp/articles/-/851595
世界的ピアニスト反田恭平27歳、“同学年”羽生結弦の美しさを語る「同じ年なのでちょっと悔しいな」「羽生選手はショパンを理解している」

羽生の「バラード一番」は演技の素晴らしさもさることながら音源の選択、編集も素晴らしいので、ピアニストの感想はとても興味深かった。

今季のSP「序奏とロンドカプリチオーソ」はヴァイオリンだとどうしても演奏に気持ちをとられてしまうけど、ピアノ演奏にすることで曲と演技のバランスがとりやすくなっている気がする。
清塚信也はフレキシブルに演奏できる人だし。


https://number.bunshun.jp/articles/-/851640
「このスポーツは足し算式になってしまった」フィギュア元女王・佐藤有香が語るジャッジへの本音…日本女子の未来に希望がある理由

インタビューの中では一部分なんだけど。
以前からフィギュアスケートのPCSの採点については疑問が多いけど、ジャッジの人材不足も深刻なんだなと思った。
音楽との一致とか身体のラインの美しさとか所作とかを点数に反映出来ていないと感じることが多々あったけど、エッジワーク等スケート自体の技術面もそうなのか。
不公平さは解消して欲しいけど、技術点だけでジャッジするのには絶対反対だったりする。

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2019年6月16日 (日)

スケ連と忖度メディア

フィギュア高橋大輔 世界再挑戦へ!まず体絞る「普段から気をつけないと」

この時期に「まず体絞る」にはちょっと驚いたものの、前にも書いたとおり、選手が現役として試合に挑戦するのは自由だと思う。
勝つために真剣に挑むのも、自分探しの一環でも、思い出づくりでも、それは自由。
問題は連盟とマスメディアの対応です。

連盟の「特別扱い」への不信感も強いけれど、それがまかり通っているのはメディアのフィギュアスケートの報道がいい加減なせいもあると思う。
昨季の男子シングルについては、知らない人たちが報道だけを見ていたら、全日本の二位に入る→世界選手権への出場決定→辞退→若手に権利を譲った、と勘違いしても仕方がない。
でも、国際大会に出場してミニマムスコアをクリアすることが必要だと報道されていたら、世間の見方も違っていたはず。
そして、それを報道したところで誰も困ることはない。
選手は然るべき努力すれば良かっただけ。

せっかく試合中継でもTESカウンターを表示するようになったのだから、国際大会の出場資格等のルールについても、もっと詳細報道してほしい。
ちゃんと報道されていたら、安易な若手批判も防げるし。

スケ連会長の橋本聖子議員が現役時代にベテランの域になっても五輪に挑戦し続けたことに対しては、一部で批判する人もいた。
でも、スピードスケートは言うまでもなくスピードを競う競技で、その選考大会で若手に勝ったのだから、これは文字通り「乗り越えられない若手がふがいない」という状況だし、テニスで復帰した伊達に若手が負けたことも然りで、こういうケースで若手の不甲斐なさを批判するのはわかる。
フィギュアスケートには実績を加味する演技構成点があるので、若手もベテランも同一条件で戦うスピードスケートやテニスとは同列には語れないけれど、技術点の基準は設けられているのだから、メディアはそのことをきちんと記事にするべき。

演技構成点については、いろいろ思うところがあるけれど、一概にこれを排せばいいかといえば、そうもいかない。
技術点のみの勝負にすると、フィギュアスケートを見る楽しみが大きく損なわれることになるので。
個人的には、実績を加味するのをやめて、体操のEスコアと同じ扱いにするのが一番すっきりすると思う。

出産後の安藤美姫が復帰した時は、連盟がいろいろ条件を付けた中に技術点も含まれていて、メディアもそのことを記事にしたりしていた。
安藤は出された条件をしっかりクリアした上で全日本に出場したわけです。
高橋大輔の復帰に際しては技術的な条件が提示されなかったのも疑問だし、メディアの報道ぶりも疑問。
こういう時、メディアは頼まれなくても「クリアすべき条件は~」と記事にするのに何故スルー?(浅田真央の時もスルーしていたけど)

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2019年5月 5日 (日)

サポート≠肩入れ

昨季からのフィギュアスケート男子シングルのことについて。
一度引退したベテラン選手がやり甲斐を求めて現役復帰すること自体はかまわない。
というか、技術を競う場で力を試したいという心意気は応援したい。
練習場所その他で「多少の」(若手の練習に支障を及ぼさない程度の)便宜を図るのもいいでしょう。
でも、本番の大会で怪しげな点を出すのはまったく別。
そんなのサポートではない。
さらに、特別強化指定するに至っては。
いずれも選手ではなくスケ連の問題ですが。

羽生の悪口書き込みバイトへの対応も後手後手で、スポーツ団体の頭の固さでモヤモヤするのは珍しくないけど、スケ連へのそれはちょっと特別。
頭の古さとか老獪さとも違う、組織としての未熟さへのモヤモヤ。

スケ連(フィギュアスケート)への不信感は古くはトリノ五輪の前あたりから。
あの時の安藤美姫への取材の過熱ぶりは、連盟からマスコミに釘を刺すなりして然るべきだと思ったけど、ほとんど何の対策も取らなかった。
その後も、世界選手権で一人の選手だけに集中してほかの選手のケアを疎かにしたり。
選手を守ることも連盟の仕事の一つだと認識していたけど、今に至るまでスケ連の人たちはそういう認識ではなさそうに思える。
興業の要素が多い分、他のスポーツ団体よりも社会慣れしていて良さそうなものなのに。
スピードスケート出身とはいえ、会長は国会議員だし。

ベテランの強化指定に話を戻すと、地区大会から全日本までベテランに勝てなかった若手が情けないという見方もあるけれど、技術点で負けたならともかく、技術点では若手が優っていたわけです。
それも1点2点の僅差ではなく。
それを覆したのがPCSだったわけだけど、ではベテランのスケーティングがそこまで素晴らしかったかといえば疑問が残るわけで。
全日本のSPはともかく、FSに関しては少なくとも10点以上の差がつくほどではなかった。
ベテランの本気の演技はみたいけど、こういうことをしているとベテランが挑戦し難くなってしまうと思うのです。
スケ連は選手へのサポートとは何かを考え直して欲しいと思う。

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2018年4月 1日 (日)

世界フィギュアスケート選手権2018

世界フィギュア、五輪代表選出で涙を呑んだ樋口新葉が銀。
フリーの「スカイフォール」はカッコよくて哀愁もあって、本当に好きなプログラムなので、それを大舞台で完璧に滑って結果もついてくる、というのは言うことなし。

SP終了後は、宇野の足の負傷から3枠確保が危ぶまれた男子も、終わってみれば枠も確保で宇野が銀で友野5位入賞。
友野の演技には本当に引き込まれて、田中刑事もそうだったけど、突然魅せる演技ができるようになるのが面白い。
ボーヤンのらしからぬミスには驚いたけど、故障でもしたんだろうか。
優勝したネイサン・チェンは怒涛の四回転成功。
スポーツとしては凄いことなんだけど、途中から「プログラムを表現する」というのがどこかに行ってしまったのがちょっと残念だった。
記録に残るけど記憶に残らないみたいな。
印象的なプログラムなだけにちょっと残念でもある。

ザギトワのミスについては、今までミスなく滑れていたのが不思議なくらいの難プログラムだったわけで、想定できないことではなかった。
SPの時からやや不安げで、振付をいちいち思い出しながら滑っているようにように見えたのだけど、五輪の後は多忙だったろうから思い通りの練習ができなかったのかな。

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