カテゴリー「スポーツ」の35件の記事

2022年3月13日 (日)

スポーツと個人と国と

ウクライナ侵攻以前、北京冬季五輪女子フィギュアシングルのドーピング問題の時点で、ロシアの選手や元選手たちの反応には違和感が拭えなかった。
ロシアではなくROCとしての五輪参加になったのは国家ぐるみのドーピングが原因なわけで、15歳のワリエワを擁護するのはいいけど、ドーピングに言及しないのは違うだろうと。
スポーツに対する意識とか取り組みが他の国々と違うのかなと思った。
「生活がかかっているらしい」ということは薄っすら知ってはいたけれど、いわゆる西側が考えるスポーツマンシップとかアマチュアリズムの意識が希薄に感じる。

https://news.yahoo.co.jp/articles/713b12bbb8f5e96ce7e3dfbab0b1da0d146e614d
ロシアのスキー3冠選手がソ連時代のウエア着用 インスタに批判殺到「非常識だ!」

ソ連崩壊は国民が望んだことだったし、格差はあるだろうけど、国民の多くはソ連時代よりも今のほうが幸せなはず・・・と思っていたけど、スポーツ選手や芸術家は優遇されていたから、ソ連時代にノスタルジーを感じる人もいるんだろうか。
CCCPのウェアってレトロ趣味にしてはメッセージ色が強すぎる。
ソ連時代回顧なんて、ロシアの傘下に入ることがウクライナにとって得ならウクライナだってそうしていたかもしれないけど、そうじゃないから今の事態になっているわけで。

で、これはこれで料簡違い。

https://news.yahoo.co.jp/articles/397fab3c46a979c9c6936807e3f149cec54969cf
ウクライナの女子テニス選手がロシア勢に苦言「誰も会いに来ない。謝りもしない」

国名をコールされるような大会からのロシア除外は致し方ないとして、個人資格で出場するATPやWTAの大会に出場する選手に国家のことを負わせるのは酷。
ロシア人選手はロシア代表として出ているわけじゃないし、このウクライナの選手もウクライナの代表じゃない。

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2022年2月19日 (土)

「愛のムチ」とは、殴る側だけが使う言葉である

北京五輪・フィギュアスケート女子シングルFS、ワリエワ選手演技後のトゥトベリーゼの叱責が物議を醸していることについて。

コーチの言葉の意図を「どんな状況でもベストを尽くせ」と善意に解釈して擁護している人がいるけど、無理があるってものです。
「愛のムチ」という解釈も同じく。

それと、コーチの言動を批判する人は「厳しいコーチング」を否定しているわけじゃないですよ。
時によっては厳しくすることが愛情の場合もあるけど、今回は違うということ。
本人が禁止薬物の摂取を自覚しているのなら速やかに出場辞退すべきだったし、本人が関与していないのなら周囲が矢面に立たないように配慮すべきだった。
それもしないで叱責はないだろうということ。


ワリエワのドーピング問題 ロシア国内では根強い欧米の陰謀論
https://news.yahoo.co.jp/articles/3f878990f5a2bc486d1742e4b0551f44a38df0bd
「人は自分の鏡」みたいな話。

採点方式等で駆け引きみたいなのはあると思うけど、ロシア以外の国は日本も含めてそんなにガツガツしていない。
以前にアメリカのフィギュアの金メダリストOBのセレモニーを見たけど、医師とか弁護士、会社経営者が多くてセカンドキャリアがしっかりしている印象。
フィギュアスケートに関しては、アメリカの優先順位は「教育>スケート技術>ジャンプ」で健全だと思う。
個人レベルとか、他のスポーツのことは知らんけど。


バッハ会長、選手の年齢制限引き上げ示唆
https://news.yahoo.co.jp/articles/5db6cf57047598866233f77eb0decd6d283e94f4

ドーピング問題の根本的な解決にはならないけど、ドーピング保護規定と出場資格の乖離は解消できるし、「子どもに薬物を使ってトレーニングをしてジャンプを跳ばせても五輪に出られないよ」という牽制にはなるかな。

【北京冬季五輪】 IOC会長、「ぞっとした」 ワリエワへのコーチ陣の対応に(BBC News) - Yahoo!ニュース
これについては同意。
ただ、これほど選手に対して思いやりがあるのなら、東京五輪も酷暑の夏ではなく10月にする配慮が欲しかった。

トゥトベリーゼコーチについて、リプニツカヤ・メドベージェワまでは厳しいけど優秀なコーチなんだなという感想しかなかったけど、ザギトワの得点が1.1倍になるプログラム後半にジャンプ固め打ち戦略が成功してしまったことで、何かタガが外れたんじゃないかと思った。
この戦略の先駆者は安藤美姫だったけど、「グリーグのピアノ協奏曲」はプログラムのバランスには配慮していた。
ザギトワの「ドン・キホーテ」はそこを度外視した美意識の欠片もないプログラムだったから、「これを選手に滑らせるコーチって、勝つことしか考えていないんだ」と感じたのでした。

ところで、ドーピングの報道が出る前、競技年齢の若年化に町田樹が警鐘を鳴らしていた。

【町田樹解説】フィギュア競技年齢の若年化に危機感「選手人生が長く続かぬ競技に希望ない」
https://news.yahoo.co.jp/articles/e5ea7089eee4e7bb756e2b30527f70741fe47b99

ドーピング問題と選手の若年化は直接関係はないけど、今回いろいろ紛糾したのは16歳以下の保護規定があるが故だし、長く選手でいようと思えば(いさせようと思えば)薬物の摂取はしないしさせないと思う。

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2022年2月12日 (土)

北京オリンピック(冬季)前半

フィギュア団体の銅メダルは快挙。
ペアの躍進が素晴らしい。


男子シングルは、銀・銅おめでとう。
羽生のSPはちょっと残念だったけど、最初の4回転が抜けてしまった後の演技は素晴らしかった。
FSについては、結果としては納得しているけど、音楽の解釈が8点台で5位の選手より低いのは納得していない。ジャッジが「天と地と」がわからないだけじゃないんですかね?
PCSを採点するジャッジのスケート以外の要素(音楽とかダンスとか)の知識レベルが知りたい。
4回転アクセルが認定されたのは良かった。完成形を見たいです。
無良崇人が解説で片足で降りていたことにしっかり言及していて、まあ当然と言えば当然なんだけど、「両足着氷はミスじゃないのでー」と放言していた同世代の某女子選手の存在は複雑だっただろうなと思ってしまった。
ソチ後の「6位様」の報道が酷かったのでちょっと老婆心ですが、羽生の4A認定は良かったけれど、メディアは銀の鍵山・銅の宇野、団体メダルの選手たちへのリスペクトも忘れないで欲しい。
「メダルより価値のある6位」とか、本当は跳べていない8トリプルの誤解を自ら解こうともしなかったりでイライラしたものでした。
まあ、羽生自身がそういう事態にならないように気を使うだろうから杞憂ですが(だから老婆心)。

スノーボードのハーフパイプ、NHKのサブチャンネル切替にもたついて平野歩夢の金メダルの瞬間を見逃した一人となりました。とほほ。
二回目の得点に言いたいことは山ほどあるけど、そんなもろもろを実力でねじ伏せた金メダル。


ジャンプの混合団体の失格問題
ルールの厳格化に否やはないけど、ルールを徹底することが目的なら検査方法が変わることを事前に告知すべきだった。
摘発することが目的なら別だけど、五輪でそれはなじまない。
スピード違反を取り締まっているんじゃないんだから。
それと、男性審判員が同席していたとかスパッツを脱がされたという報道もあるけど、本当だとしたら明白なセクハラなのだが。
Me tooであれだけ大騒ぎしたのだから、この件だってダメでしょ。

高梨選手の「他の選手の人生を変えてしまった」という発言にアレ?と思ったけど、NHKのデイリーハイライトの後に放送している過去の名場面を振り返る番組でリレハンメルの失速について原田雅彦監督が同じことを言っていた。
当時のマスメディアの報道等を思い起こせば原田雅彦がその思いを持ち続けているのはわかるけど、後輩がそれを受け継ぐことはないな。状況も違うし。
SNSがなかった時代に選手に向けられた誹謗中傷ってマスコミが発信したものですよね?ほんとろくでもない。
SNSだろうとマスメディアにだろうと、選手が自分の成績について謝罪する風潮がなくなればいいと思う。
「頑張りました」でいいと思う。

ドーピングのこと
エテリ・トゥトベリーゼコーチの門下生たちの早すぎるピークと引退について懐疑的に見ていたところへ今回の問題。
メドベージェワがカナダのオーサーに師事した時に受けた健康診断の数値がかなり悪かったという話もあったし、ドーピングじゃなくてもかなりギリギリの状態で練習しているとは思っていた。
検出されたという薬物が本当に必要な状態なら(つまり病気なら)、そもそも競技を出来る状態ではないということだし、病気じゃないのに摂取していたとすれば目的が疑わしいわけで。
選手が風邪薬も飲めないような規定は行き過ぎだと思うし、我那覇のような事態は起こして欲しくないけど、アンチ・ドーピングは選手の身体を守るための規定であるはず。
選手育成は健全であって欲しいから今回の件がうやむやにはなるのは望まない。
15歳の選手に罪はない。でも、将来的な健康への影響が心配なんです。

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2021年6月 6日 (日)

メンタルスポーツ

大坂なおみ選手のことについて、NHKはDepressionをウツまたはウツ病ではなく「気分の落ち込み」と表現しているとのこと。
これは妥当な判断だと思う。
医師の診断書があるという話は今のところないわけだし、「気分の落ち込み」とうつ病は異なるものだから。
この件については、試合後の会見義務そのものの是非、会見における記者の質問内容の是非がごちゃ混ぜになっている気がする。

↓の記事では過去の会見における低俗な質問を列挙しているけど、記者側が自発的に会見の質問内容を見直すのはいいことだと思う。
https://courrier.jp/news/archives/247797/
水泳の池江璃花子に大坂の件を質問した外国人記者などには猛省を促したい。

ただ、今は削除されているけど大坂なおみの姉によれば、大坂はクレーコートについて質問されることにナーバスになっていた、とのこと。
少なくとも身内は、大坂が避けたがっていたのは「低俗な質問」ではなくテニスに関する質問だと捉えていた。
つまり、大坂なおみの意図は質問内容の改善ではなく、会見そのものの拒否。
で、いずれにしても順序が逆としかいいようがない。
質問内容の改善を求めるにせよ、会見の免除を求めるにせよ、主催者にあらかじめ事情を説明していれば展開は違っていたはず。
主催者の対応が頑なだとしても、あらかじめ説明したという事実があり、それを公表すれば世論を味方につけて交渉を有利にすることはできたと思う。
今回のような後出しでなく。
そういうアドバイスをする人が周囲にいなかったのだろうか。

で、会見義務ルールの意義についてはナダルのコメントがすべてかな。
「ニュースを発信する人たちがいなければ、選手たちは今のような存在ではないだろう。」という。
ルールを改正して会見の義務をなくし、選手のSNSを公式見解とすることも可能ではあるけれど、そうなった場合にグランドスラムというものが現在の権威や価値を維持できるのか。
大坂なおみがグランドスラム優勝者ではなく無名の選手だったらBLMにおいて影響力を持つことはないし、SNSのフォロワーも少ないはず。
もちろん、グランドスラムで優勝したのは彼女の実力だけど、グランドスラムの価値を高めることにメディアの力もあったわけで。
グランドスラムの知名度や影響力が下がることはほとんどの選手にとって好ましからざることだと思うのだけど。

あと、素朴な疑問として、うつ状態の時って集中力も低下するけど、スポーツの中でもとりわけメンタルが占める割合が大きいテニスを、うつ病を患っている人がプレーし、ストレート勝ちすることは果たして可能なのだろうか。

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2019年10月27日 (日)

Parting such sweet sorrow

にわかではあるけれど、この一か月、ラグビーワールドカップをそれなりに楽しんでいる。
得点方式も一応覚えたし。

負けた時に悔しい感情を表に出すのを必ずしも悪いこととは思っていない。
いないけど、試合後に相手を称えることまでを含めて競技のマナーというか文化になっているというのは良いことだなと思う。

日本代表の南アフリカ戦は、負けた悔しさと戦いが終わった寂しさと決勝T進出を喜びたい気持ちが入り混じっていた。
ちょっと甘美な悔しさ。
それで思い出したのが2002年のサッカーW杯のトルコ戦。
あの時も同じような感慨があって、そういう気持ちにもう少しじっくりと浸りたかったのにメディアの「共催国を応援しましょう」キャンペーンに台無しにされたんであった。

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2018年9月23日 (日)

きっかけと原因は別

物事のきっかけと原因は関連性はあってもイコールではないことが多いけど、きっかけと原因を混同しているのが目に付く。
最近だと体操協会のパワハラ問題とか。
宮川選手と塚原夫妻のどっちが悪いかという議論に持ち込もうとする向きがあるけど、それは違う。
宮川選手へのパワハラと塚原夫妻の体操協会の私物化は別の問題。
経緯としてはパワハラ告発に付随して表面化したけれど、2020の不透明な選考基準とか施設の使用など問題としてはより大きい。
もちろん、パワハラはパワハラでしかるべき対処が望まれるし、暴力を容認などはしていない。

塚原夫妻及びフジテレビはきっかけをつぶせば原因が消えると勘違いしているみたいだったけど、そういう勘違いをするあたりが指導や管理には相応しくない。
定年で退いていれば老醜をさらすことはなかったのだろうに。

トップが老害の具体的な例としてシドニー五輪の水泳の選考を思い出す。
あの時の会長は終身で絵に描いたような頑固ぶりだったけど、定年で辞めていれば恣意的な不透明な選考で選手が泣くことはなかったし、フジヤマのトビウオが晩節を汚すことにもならなかった。
今回のムーンサルトも同じく。
金メダリストの塚原副会長が職にいることは、百歩譲って現役時代の実績へのリスペクトと解釈できなくもないけど、それでも30年は長すぎだし定年を定めるべき。
役職に居続けさせることではなく、きちんと引導を渡すことこそがレジェンドへのリスペクトだと思う。
塚原強化本部長については一般人からしたら「実績ってなに?」だし、指導方法の古さも指摘されているわけで、パワハラや公私混同の問題が明るみに出なくても定年を反故にして要職に居続ける合理的な理由はない。

ここは文科省とかスポーツ庁の出番だと思うけど、体操だけでなく、国が助成金を出す競技団体の役職の定年を定めて老害をなくして欲しい。
能力があって知識をアップデートしている人が定年後に仕事を続けたいのなら嘱託みたいな形で仕事をする制度はあっていいけど、年功序列では組織が淀む。
ボクシングの「終身会長」なんてもう論外。

テレ朝の宮嶋泰子も昔は選手に寄り添った良心的な取材をする人だと思っていたけど、ただの老害になってしまいましたね。
顔つきまで違ってしまった。

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2018年8月17日 (金)

メンタルと言葉

得意のはずのハードコートでちょっと残念な結果が続いている。

錦織圭「早くいいテニスを戻したい」全米に向けて


しばらく前にNHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」の内村航平の回を見て、体操における内村の凄さなんて今更言うまでもないけど、内村航平の自己分析の鋭さとそれを的確に言葉にするセンスに感銘を受けた。
自己分析ができたからといって身体能力や才能がなければ元も子もないけれど、自己分析ができない選手は伸び悩む印象がある。
羽生結弦も言葉のセンスが卓越しているし。

短期の集中力を要する体操やフィギュアスケートと長丁場のテニスを一緒にしてはいけないけれど、錦織のメンタルを整えるために必要なのは自分の気持ちを日本語で表現することなんじゃないかと思ったりする。
実際、ブログをまめに更新していた頃は成績も良かったわけだし。
錦織は13歳で渡米したわりには言葉遣いもしっかりして日本語も決してボキャ貧ではなく、そこはご両親の薫育のほどが伺える。
でも、王者のメンタルを手に入れるためには、より緻密な自己分析と言語化が要るのではないかと。
では、何をすればいいかというと読書くらいしか思いつかないけど。


内村や羽生の分析力と言葉のセンスがあれば、少なくとも「ヤバい」「キモい」「ウザい」しか語彙がないような輩に付け入られることはないだろうなと思う。

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2018年6月10日 (日)

水かけW杯

フランス大会からブラジル大会までの元代表が出演のジャンクスポーツSP。
懐かしい顔ぶれで嬉しかった。
鈴木隆行の髪型がさっぱりしていて、もっと早くにそうしてくれても良かった。
解説でロシアに行くそうだけど、臨時コーチとしてファウルゲットの方法でも伝授してきてはどうだろうか。

日韓ワールドカップから16年。
そろそろちょっと懐古モードも悪くない。
今の代表にワクワクしたままでも懐かしさは楽しめるんだけどね。。。


この間、新宿の地下に日本代表の特設ブースが出来ていたけど、ほとんど足を留める人がいなくて閑散としていた。
W杯直前なのに。

本田・香川・長友あたりの言動を見ていて、ちょっと引っかかるのは自分に「選ばれる権利」があると思っているように感じられること。
だとしたら、ちょっと勘違いしていませんか?
選手の選考は監督の専権事項であり、これは組織として絶対守らなくてはならないこと。
そして、組織は世代交代もはかっていかなくてはならない。
選手はずっと出ていたいだろうし、既存のスター選手を見たいファンもいるけれど、それでは代表と言うチームが停滞してしまう。
過去にも、ジーコジャパンの後で問題になったことだけど。

まあ、ジダン級の選手なら百歩譲って原則を崩すことも容認できるけれど、残念ながら日本にジダンはいない。
香川が引き合いに出したドログバもいない。
(というか、なんでよりによってドログバを引き合いに出したかな)

ハリルホジッチへの好き嫌いはおいて、「筋が通らないこと」を異常に嫌うのが日本人。
相撲協会とか女子レスリングとか日大とか、スポーツマンシップとは乖離したスポーツ関係者たちは枚挙にいとまがないくらいだけど、それでもファンやサポーターはスポーツに正しさや清潔感を求める。
フランスW杯前に三浦カズを外したことは物議をかもしたけど、それでも筋は通っていたからサッカー熱が冷めることはなかった。
南アの前も、試合前の成績で心配する声はあったけど、心配であってもウンザリ感ではなかった。
でも、今回ばかりはかなり深刻。
サッカー協会は日本人の特性を見誤ってファンの気持ちに水をかけたわけで、バカなことをしたものだと思う。

こういうことがあると広告代理店とかスポンサーの意向が取りざたされるけど、広告代理店はともかく、スポンサーが細かいことをいちいち言うとは思えない。
スポーツが思い通りにならないことくらいわかったうえでスポンサードしているのだし。
今回のサッカー協会の行為はむしろ大損させている。

一部メディアはハリルホジッチについて規律がどうの自由がどうのと、いつか見たような記事を書いているけど、規律を目の敵にするのが不思議。
選手は自由にやりたいのなら、チームスポーツではなく個人競技を選べばいいわけで。

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復活の兆し

マイケル・チャンコーチが錦織はトップ10に戻れると太鼓判、とのこと。
もちろんリップサービスもあるだろうし、100パーセント信じていいものかどうかはまだわからない。
でも、休養に入る前には見られなくなっていた「見ていて楽しいテニス」が戻ってきている。
表情も引き締まって見えるし、会見のコメントも分析的な内容が増えてきた。
ティエム戦は残念だったけど、本気で悔しがっているらしい。
自分のプレーにイライラしている姿は頻繁に見たけど、試合後に悔しがらなかったんですよね、ずっと。
本気で悔しがって、きちんと反省するという過程なしで「次につながる」と楽観的な発言をしていた。
そう、ダメなポジティブシンキング。
でも、本気で悔しがっていることには希望が持てる。
全仏が始まる前に八百長問題を起こした選手について言及していたことも明るい兆し。
昨年は苦言を呈していたWOWOWの解説陣も心なしか去年よりも明るくて「腫れ物に触る」感がなくなっていたような。

以前の錦織は試合後の分析を楽しそうにしていたし、災害時の支援などで社会貢献をきちんと果たしていた。
多少天然ではあるけれど、良い家族のもとできちんと躾けられた青年、というイメージ。
ブラック彼女の件が知られ始めたあたりから、テニスの技術的な分析をしなくなっただけでなく、社会的なアクションも起こさなくなっていて、それも気にかかっていたのです。
でも、他の選手のことで心を痛めたり、敗戦を悔しがったりするのは自分を取り戻したか、もしくはその過程にはあるのかなと思う。

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2018年3月 4日 (日)

ちょっと五輪ロス

始まる前は開催も危ぶまれたけど、終わってみれば日本の選手は大健闘。
強風に悩まされたジャンプ勢は気の毒だったけど、メダルを獲って欲しい競技、獲って欲しい選手がおおむね獲れたのが良かった。
(トリノ五輪のどんよりした空気は忘れない)
特にスケートはフィギュアもスピードも頑張った。
なにげにスケートのメダル獲得の瞬間はすべてリアルタイムで見られたのが嬉しい、そして誇らしい。

羽生のフリーが始まる前はあまりに緊張したので、いっそ見ないで結果だけ確認しようかとも思ったけど、SPの出遅れを高難度を成功させて優勝した昨季世界選手権の精神力を思い出して堪えて視聴。
リアルタイムで見た時は演技を楽しむどころではなかったけど、結果が出てから録画を見直したらステップや表情や所作も素晴らしかった。
ソチのフリーは衣装がちょっと好みでなかったけど、今回はSP・FSともに音楽も衣装も好きなので、このプログラムで連覇達成はとてもうれしい。
永久保存版の演技をありがとう。

SPのバラード一番の演奏がツィメルマンであることを確認できたのも五輪報道のおかげ。
前に使用したシーズンから気になっていたんですよ。
ツィメルマンに聴こえるけど、自分の音源を編集とかツィメルマンは怒りそうだし、とか。
羽生の演技とツィメルマンの奥深い音色は絶妙にマッチしているし、つなぎ方に違和感がないので大目にみてくれそうな気がする。

宇野銀、フェルナンデス銅、女子も健闘、ネイサン・チェンの怒涛の四回転成功、長洲未来の団体での3アクセル成功と見所の盛りだくさんの大会だった。
大舞台でリカバリーしたザギトワのメンタルには敬服。
エキシビションの虎衣装、プログラムとしてはともかく、金メダリストだけ集まった時は絵柄として微妙。何か羽織ればよかったのに。
メドヴェージェワのアンナ・カレーニナの衣装、色合い・デザインと全部好み。スナイパーもカッコよかった。


スピードスケートでは、小平奈緒が500メートルが終わる前と後で全然表情や口調が違っていて、メダリストインタビューでは穏やかで柔和な物腰。
全競技が終わるまでは、冷静ではあっても戦闘モードだったんだな。

女子マススケートの表彰式で、居心地悪そうに銀メダルの位置に立っているキム・ボルムに高木菜那が小さく手招きして写真撮影に入ったのだけど、キム・ボルムはちょっとほっとしたように見えた。


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