カテゴリー「本棚」の47件の記事

2016年10月16日 (日)

ハルキスキ

村上春樹は、現在進行形でハードカバーを買うほどの思い入れはないけれど、過去の好きな作品への愛着がなくなったわけでもなく、文庫になったら買いますというスタンス。
なので、ハルキストの熱心さにも違和感はあるけれど、ノーベル賞受賞ならずの記事のコメント欄に否定的なコメントを書く人たちにもモヤモヤする。
知名度が低ければアンチも(ほとんど)いないので、村上春樹のアンチの多くは「ノルウェーの森」がベストセラーになったあたりから出てきたと思うけど、「蛍」のラストの描写の美しさを感じられなかったのだとしたらもったいないことである。
「蛍」のモチーフは「ノルウェーの森」よりも短編の「蛍」で読むほうが印象深いけれど。

ノーベル賞を受賞して「夜会服で晩餐会に臨む村上春樹」を密かに楽しみにしているのだけれど、村上春樹自身はきっといやでしょう。

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2016年8月12日 (金)

魂に響くピアノを

中村紘子の追悼番組を途中から視聴。

美人ピアニストの代名詞みたいな人だったし、子どもの頃から顔と名前を知っている人がいなくなると一抹の寂しさを禁じえない。
個人的にはピアノより著書のほうがなじみが深かったけれど、カレーのコマーシャルでシューマンの謝肉祭の「フィリシテ人と闘う「ダヴィッド同盟」の行進」を好きになりました。
音楽番組に出た時はショパンを演奏したりしたけど、中村紘子の演奏ではロシア物のほうが好き。
伝説のN響とのラフマニノフもあったけど、骨太で壮大な演奏をする人でした。

いろいろな映像が出てきたけど講師を務めた「ピアノとともに」のVTRがものすごく面白かった。
なんて情熱的な教え好き。
こういうレッスンって、生徒役にそれなりに技術のある人を選んでいて、それだけ聴いていると上手いんだけど、先生が弾くと「やっぱりすごい!」となるのが一つの醍醐味だったりする。
NHKでピアノ講座というとルイサダが講師のスーパーピアノレッスンを思い出すけど、あれより20年も前にこんなマニアックなものを放送していたとは。

檀ふみのナレーションがリスペクトにあふれていて、N響アワーのMCつながりでもあるし素晴らしい人選。
こういうところはNHKの底力というかセンスの良さ。

この訃報に関連して、ネットでも、やはり庄司薫に触れている書込みが多いけど、「赤頭巾ちゃん気をつけて」だけを読んだ人と他の著書も読んだ人の温度差が興味深い。
赤頭巾ちゃんから「さよなら怪傑黒頭巾」を読みすすめた人は、おそらく「僕の大好きな青髭」まで読んでいて、青髭を読んだ人は庄司薫に対してかなり思い入れがあると思う。

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2016年3月16日 (水)

柔らかな犀の角

アマゾンで山崎努著「柔らかな犀の角」を発見。
週刊文春で連載していた読書日記ではないですか。
好きな連載だったので6年分をまとめて読めるのがうれしい。
Kindle版があったので、そちらを購入。

読書日記を読んだからといって同じものを読んだりするわけではないけれど(読むこともあるけど)、「読書」を通して人となりが見えるのが面白いのです。

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2013年10月20日 (日)

いわゆる一つの自己責任ではないかと

ヤマザキマリの最近の発言のうち、雑誌のおまけに関するツイートが禍根を残しているようだけど、個人的には映画の原作料をめぐる発言のほうが引っかかっていて、「キャンペーンや取材はノーギャラ」と暗に迷惑みたいな言い方をしていたのがちょっと意外だった。
撮影立会いとかPR参加はてっきり「好きでやってる」もんだと思っていたもので。
もちろん、好きでやってるならノーギャラでいいというわけではないけれど、原作者が映画の撮影やら宣伝に頻繁に顔出しするのは珍しいし、映画化の契約の段階からPRに協力することが含まれていたのかどうか気になるところ。
エッセイでも「作品を世に送り出した責任があるから自発的に撮影に立ち会った」と書いていたし、映画祭参加も楽しそうにネタにしていたし。
まあ、映画の興行成績と比して原作料はさすがに安いと思ったし、村上春樹の原稿流出事件が頭にあったりもしたので、出版社の体質は相変わらずだなーと思ったりもしたけれど、「自分にとっては千載一遇のチャンスだから逃したくない」とも書いていたことからすると、仕事を断る選択肢もあったと思われるし、そうなると多忙過ぎて家族と軋轢が生じたのは自己責任じゃないの?と思う。

エッセイはすべからく事実を書かなくてはならないものではないけれど、読む側としては矛盾があるとやはり気になる。
それもうんと若い頃に書いたものと最近のものの違いならば「人って変化するものだから」と納得もできるけれど、アラフォー・アラフィフになって書いたことが5年と経たずに矛盾するっていうのはちょっとね。
面白かっただけに残念。

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2013年5月12日 (日)

平成よっぱらい研究所と地球のはぐれ方

二ノ宮知子の「平成よっぱらい研究所 完全版」、東京するめクラブ(村上春樹・吉本由美・都築響一)の「地球のはぐれ方」を自炊。
「平成よっぱらい研究所」は、飲みすぎて自己嫌悪に陥った時に読むと気持ちを楽にしてくれる素晴らしい本です。
タブレットに入れたから、これで探し回らずに済む。

そして「地球のはぐれ方」は、くだらないっちゃくだらないけど面白い旅行記。
私はこれで名古屋メシの存在を知りました。江ノ島が猫スポットであることも。
ハワイのスパムにぎりなどの面白寿司やディープなスポット、熱海討論会などもお薦めです。
これも電子書籍向き。
ふと思いついた時に読み返してクスクス笑うのに向いているけど、携行するのに500ページは重いから。

ハワイのマイタイ飲み比べが出てくるけど、私がハワイに行った時は連日ピナコラーダを飲み倒したため「ハワイ=ピナ・コラーダ」のイメージ。
でも、それも村上春樹の「ダンス・ダンス・ダンス」に影響されてのことで、村上春樹とハワイは意外と縁がある。

ハワイつながりといってはなんだけど、杉山清貴が出演したテレビ番組でアヒポキという料理を作ったと聞いて、ググッてみたら美味しそうな料理じゃないか。
「手軽で美味しい料理」というと自分でも作りたくなるので早速作ってみました。
メバチマグロは当たり外れが大きいけど、この料理はメバチマグロでも美味しく出来た。
海に囲まれているハワイで魚を食べるのは当然のようだけど、ハワイというと肉のイメージだったので、魚の生食レシピはちょっと意外でした。

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2013年2月10日 (日)

レ・ミゼラブル百六景

映画を観た後、いい大人なんだし、いつまでも児童書の知識だけではまずいかなと、青空文庫の「レ・ミゼラブル」をダウンロード。
「縦書きで読みたい」、「ルビも表示したい」、「どうせならPDFよりもepubで」など、いろいろと試行錯誤の末、PDFで縦書きルビ付きをタブレットで読む、までは実現(epubは挫折)。
が、作業に注力しすぎて肝腎の原作を読む気力が減退してしまいました。
かわりといってはなんですが、読み始めたのが鹿島茂著「レ・ミゼラブル百六景」。
原作よりも当然短く、でも、子ども向けの「ああ無情」では割愛されたエピソードの数々がわかりやすく記されています。

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2012年10月27日 (土)

最近読んだ本

「イタリアの旅から」多田富雄
免疫学者の故・多田富雄氏のイタリア紀行。
対談とか南伸坊との共著「免疫学個人授業」は読んでいたけど、こんなに素晴らしい文章を書く人だったとは。
美味しい水のような文章で紀行としても秀逸。
特にエトルリアについては、今まで読んだ中で一番詳細かもしれない。

「阿川佐和子の世界一受けたい授業」
週刊文春に掲載している対談を抜粋したもの。
タイトルはイージーだけど、内容はなかなか。
このうち、養老孟司の「環境と人間について」は、以前にも書いたけれど、昨年の震災と原発事故の直後に読んだ中で一番腑に落ちたもの。
掲載誌をSCANしないまま捨ててしまったのを残念に思っていたので、掲載されているのなら是非手元に置こうと思ったんである。

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2012年7月14日 (土)

Don't trust over thirty

セレッソ大阪から選出された五輪代表が、
本健勇・口蛍・武弘嗣・扇原
で、杉山清貴、なんだそうで。
小柳友が杉山清貴になっているドラマも始まったらしい・・・。
大河ドラマで平知盛役を演じる、ブラザー・トムの息子さん、ですね。

SSKをもう一度観たい気もするし、下田の新トリオも気になるけど、やはり全曲洋楽を歌う杉山清貴が聴きたいと、是方・杉山・後藤トリオを観るために仙台に行ってきました。
新幹線-夜行バスの弾丸ツアー。
東京のライブが気づいた時はSOLD OUT、他の会場は日時とかアクセスとかいろいろあって。
相変わらず、ゆるさとすごさがカオスなライブでした。
ソロ初期のヒット曲しか知らなかった去年と違い、今はオリジナルに好きな曲もたくさんあるんだけど、英語曲を歌う時の声の響きが好き。
違う楽器の音色を楽しむような、そんな感じ。

MCで杉山さんが言いかけた「Don't believe thirty・・・」が気になっています。
というのは、数日前に村上春樹のエッセイで「Don't trust over thirty」と(ほぼ)同じフレーズを読んだばかりだったので。
「同世代だからか~」と一人合点しかけていたんだけど、OVER60の村上春樹と杉山さんを同世代に括るのは大雑把すぎることに後で気づいて、なんで知ってたんだろうかと気になっているわけです。

杉山さんが「最後はにぎやかしくいきましょう」と言ったのが「人間らしくいきましょう」に聞こえたけど、シチュエーション的に「にぎやかしく」だなと脳内変換していたら、是方さんが「え、人間らしく??」と驚いたので、やっぱりそう聞こえるんだー(笑)と爆笑した一幕がありました。
五円置くじゃなくて五億円、みたいな。

「Wonderful Tonight」は、もう杉山清貴の曲でいいと思う(ボソッ)。

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2012年6月24日 (日)

唐獅子料理革命

記事の内容はわりと真面目な話なのですが。
橋下市長、御堂筋「シャンゼリゼ」化作戦を検討

この見出しを見るなり「大阪一日パリ」を思い出して、笑いがこみ上げてきた。
「大阪一日パリ」は小林信彦の「唐獅子源氏物語」に収録されている「唐獅子料理革命」内のエピソード。
久しぶりに読んでみたけど、今でも笑える。
ただ、この話にでてくる壮絶創作料理のいくつかが、「もしかすると、アリかな」と思えるようになっているのは、それだけ食文化が変化したということだろうか。
酢だこ入りオムレツと食用蛙姿煮ゴマダレ添えは絶対にあり得ないけど。

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2012年4月18日 (水)

三国志魂

荒川弘・杜康潤の「三国志魂(スピリッツ)」を読了。
「百姓貴族」にもチラッと出てきたので、三国志好きなんだ~と思っていたけど、こんなに好きだったのかっ!!!という、三国志への愛にあふれた本です。
あらすじ・二人の対談・登場人物の紹介・4コマ漫画で構成されていて、読み応えたっぷり。
かなりマニアックですが、好きな人が好きなことについて語るのを読むのは大好き。
荒川弘の三国志の登場人物評を見ると、「鋼の錬金術師」のキャラクター造型が立体的だったのが頷ける。

私自身の三国志の知識は子供向けのダイジェスト版を読み、映画レッドクリフを見た程度(ファミコン三国志はゲーム開始直後に攻め滅ぼされて挫折)・・・と思っていたら、本のPDF化の作業で「読み切り三国志」を発掘。
目次を見てみたら、コンパクトながら後漢末期から晋までしっかりまとまっていて、文章も読みやすく、良い本じゃないか(読んだことを忘れていたけど)。

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